ファスティング(断食)で若返り
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ファスティングで若さと美しさを取り戻せるのには、長寿遺伝子が関係している?
人は誰もが、老いを恐れ、いつまでも若々しくありたいという願望を抱いています。その夢が叶うキーとなるかもしれない「長寿遺伝子」の研究が、実は今、急速に進んでおり、その遺伝子とファスティング(断食)にも密接な関係があることがわかってきています。
長寿遺伝子とは
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老化を遅らせ、寿命を延ばすとされている「長寿遺伝子」は誰もがもっています。
これらの遺伝子からつくられるサーチュイン酵素は、次々に連鎖反応を引き起こし、最終的に100以上もの方法で、老化を抑制し、さまざまな病変を修復させることが分かっています。その中には、ミトコンドリアの修復や、免疫細胞の調整、動脈硬化の抑制なども含まれます。この遺伝子の中で、最初に発見されたのが、サーツー(Sir2)と呼ばれる遺伝子で、酵母菌の中から発見されました。Sirとは、「サイレント・インフォメーション・レギュレーター」の略で、「静かなる情報を規定するもの」という意味です。
ガレンテ博士は、サーツー(Sir2)遺伝子を取り除くと、酵母が早死にし、逆に増やすと長生きすることを解明しました。人間の場合は、10番目の染色体に存在していることがわかっています。
長寿遺伝子をONにするのは?
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赤ワインに含まれるレスベラトロールも長寿遺伝子を作動させる栄養素として注目されている。
また最近の研究では、ぶどうの皮に多く含まれるポリフェノールの一種である、「レスベラトロール」という成分やインドネシアの植物「メリンジョ」も長寿遺伝子を活性化させるということがわかっています。
動物も長寿遺伝子スイッチで若返り
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右がカロリー制限をしたサル、左が通常通りの食事をしたサル。
カロリー制限が科学界の注目を集めたのはこれらの実験よりはるか昔の1935年、カロリー制限によってマウスの寿命が約40%伸びたことをコーネル大学のクリーブ・マッケィ博士が明らかにした頃からでした。この研究成果はその後、線虫から犬に至るまで、他の動物でも次々と確認されましたが、霊長類については、アカゲザルでの研究報告が初めてだったこともあり、現在はカロリー制限と寿命の関連性について今後の研究にさらに期待がよせられています。
人間も老化にブレーキをかけられる?
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年齢より若く見える人には秘密があった。
摂取カロリーを30%カットする、といっても毎日継続していくことは、そう簡単なことではありません。そこで注目したい方法が、半日ファスティングや週末ファスティングです。
半日、週末ファスティングで老化をストップ!
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半日、1日ファスティングが長寿遺伝子にスイッチをいれる!
例えば、週末など週に1日だけ、ファスティング日を設けるだけでもそれを継続していくことで、トータルの摂取カロリーは抑えられ、長寿遺伝子はONモードに切り替わります。老化スピードの加速を抑えることができると、5年後10年後の自分が違います。
そもそも人間は、飢餓に対しての対応能力は備わっていても、飽食への対応にはまだ慣れていません。現代のような食べ過ぎることで健康を害しているという贅沢な状況を人類は今まで経験したことがなかったからです。贅沢な時代に生まれ、とにかくお腹一杯に満たされていることが体に良いことだと誤解をしている方が多いかもしれません。
「少食」「ファスティング(断食)」が実は細胞を蘇らせ、長く若く健康に生きるための重要なキーワードであるということも知っておかれるとよいかもしれませんね。
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