創業150を誇る北京の老舗店の包子(肉まん)
「猪肉包(豚まん)」46元(1セイロ8個)。あつあつのうちにほうばって!
「狗不理=犬も相手にしない」という店名の由来と店の歴史
店内では職人による包子創りの実演が行われている
狗不理包子前門店の店内。どこか懐かしいレトロな中華風インテリア
狗不理包子の創始者は河北出身の高貴友という男性なのですが、彼は父親が40になってから授かった子で、なんとか無事に育って欲しい、犬のように育てやすい子であって欲しいという願いを込めて、「狗子(犬の子)」という幼名をつけられました。狗子は14歳の時、天津の包子店に奉公へ出ます。手先の器用な狗子は熱心に包子作りの修行に励み、腕前をどんどんあげて、3年後の1858年に自分の店をだし「徳聚号」と名付けました。
狗子の作る包子はふっくらやわらかで、脂っこくなく、形は菊の花のように美しい。生真面目な彼の商売はとても誠実で、店は客で溢れかえり、狗子は忙しく客と話す暇もありませんでした。そんな彼を見て人々は「(狗子売包子,不理人)狗子は包子を売る時は、客の相手をしない」と言いました。それが転じて彼のことを「狗不理」と呼ぶようになり、彼の作る包子は「狗不理包子」と呼ばれるようになり、本当の店名はしだいに忘れられてしまったというわけです。
西太后をもとりこにした狗不理包子
店の前にある像。西太后に包子を献上する高貴友
狗不理のこだわり包子(肉まん)
最高級のカニみそまんは18元/個! 高すぎるとの声も多いが味は抜群
ジュワーッと口に広がる肉汁が最高に美味!
狗不理には現在、包子以外にも北京ダックや冷菜や炒め物など、様々なメニューが用意されていますが、ここのイチオシはなんといっても包子です。包子をメインに冷菜を1、2品というのが賢いでしょう。包子は猪肉包(豚まん)、三鮮包(三鮮まん)、什【人偏+十】素包(野菜まん)、蟹黄包(カニみそまん)、海鮮包(海鮮まん)とありますが、昔ながらの猪肉包(豚まん)がおすすめです。
値段は高めでも、一食の価値あり!
オープンキッチン内で次々作られる包子。そのスピーディな手さばきに圧巻!
実は、狗不理包子は一時期かなり味が落ちてしまい、地元の人に「まさに狗不理!」と揶揄されたこともありました。それが近年、伝統の味を蘇らせようと努力をしたようで、「やっぱり老舗だな」と思える味に復活しています。値段は高めですが、一食の価値あり! 前門にお越しの際はぜひトライしてみてくださいね。
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■狗不理前門店
住所:西城区大柵欄街31号
TEL:010-6353-3338
営業時間:9:00~21:00
アクセス:地下鉄2号線「前門」駅徒歩約8分
王府井店も人気です
■狗不理王府井店
住所:東城区帥府?胡同24号(全聚徳対面)
TEL:010-6525-7314
営業時間:7:00~22:00
アクセス:地下鉄1号線「王府井」駅徒歩約5分