キャリアプラン

能力・キャリア開発における「自立」の意味とは(2ページ目)

能力やキャリア開発をする上で、このところよく耳にするキーワードは「自立」です。ガイドの私は15年以上も前から、能力・キャリア開発のコンセプトワードとして「自立」を提唱しています。今回はその背景や意味、「自立」のために必要なことを考えていきたいと思います。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド


「自立」の三要素とは

ビジョナリーなリーダーを目指しましょう!

ビジョナリーなリーダーを目指しましょう!

さて、ガイドの私は1998年に能力開発におけるグローバルを意識した自立支援モデルを発表・展開しておりますが、能力開発のエンジンが「ビジョン」(中長期のワクワクするような目的地・理想像)であることはこの当時から不変です。

「ビジョン」のベースとなるものが「バリュー」(行動の指針となるような拠りどころ)、ビジョンに辿り着くための道筋が「ストラテジー」(戦略・アクションプラン)です。このバリュー・ビジョン・ストラテジーが、「自立」の3要素と言えるでしょう。

事実、能力測定データを見ると、特に、このビジョンの得点が高い人は仕事をする上での能力全体値(=ビジネス力)が高く、職位が高くなれば高くなるほどこの能力の平均値が高くなる傾向があらわれています。

「自立」するために必要なこと

この3つの能力、バリュー・ビジョン・ストラテジーを「概念化能力」と捉えておりますが、能力開発のエンジン部分であるこの概念化能力を高めるにはどうすればいいか、先日も或る経営者に質問されました。以下、ポイントを挙げましょう。

1.全体を俯瞰して捉えること

部分、部分を細かく見る「虫の眼」ではなく、全体最適の視点、「鳥の眼」で事象を見るクセをつけることがまず第一です。更にいえば、「キリンの眼」、つまり、長い首を利用して、近くで見たり、遠くから見たりできる眼を持つことです。

2.全体構造と各要素の関係性を図化する

次に、全体構造を把握・整理し、それぞれの関係性を確認したら、図で表してみることです。関係性を理解できないと図に落とし込めません。概念化能力を高める非常に有効な学習方法です。全体像を捉えることが出来れば、より的確な意思決定ができるようになることでしょう。

3.志の高い、ビジョナリーな人と付き合うようにする

ビジョンは能力開発のエンジンですが、やはり、「朱に交われば…」という諺の通り、志の高い人々と接することにより、意識も高揚し、鼓舞され士気が高まっていくことでしょう。そして、結果的に自らもビジョナリーな人になっていくことでしょう。
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