マンション物件選びのポイント/マンションの内装・設備・向き

快適な暮らしを叶える新築マンションの設備機器

新築マンションには、使いやすく快適な暮らしを実現する設備機器が取り入れられています。ここでは、最近の新築マンションに多く取り入れられているアイテムをピックアップ、その特徴と知っておきたい基礎知識をまとめました。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド

システムキッチンやバスルーム、床暖房など、住まいを構成する設備機器は数多くあり、それぞれの商品の機能性やデザイン性は日々進化しています。新しく建築されるマンションには、より快適な暮らしを実現するため、最新の性能や機能を持つ商品が取り入れられているケースもみられます。

ここでは、最近の新築マンションに多く取り入れられているアイテムをピックアップ、モデルルームの見学前に知っておきたい、それらの特徴や基礎知識をまとめました。

キッチンまわり:家事効率を高める機器、インテリアに馴染むデザイン

使い勝手やデザイン性もアップ。共働きや子育て中の家族には重宝する機器のひとつ。[ビルトイン食器洗い乾燥機undefinedNP-45VS7SundefinedMIDDLE]undefinedパナソニックエコソリューションズundefinedhttp://sumai.panasonic.jp/

使い勝手やデザイン性もアップ。共働きや子育て中の家族には重宝する機器のひとつ。[ビルトイン食器洗い乾燥機 NP-45VS7S MIDDLE] パナソニックエコソリューションズ

最近のマンションに多くみられるのは、ダイニングやリビングと一体化したオープンなつくりの対面式のキッチン。そのためキッチンは、インテリアに馴染むデザイン性、掃除のしやすい工夫などに配慮したものが取り入れられています。家事効率を高める、食器洗浄乾燥機やディスポーザーなども定番のアイテムとなっています。

■食器洗浄乾燥機
システムキッチンのフロアキャビネット部分にビルトインされているのが一般的。前開きタイプ、引き出しタイプなどがありますが、多くみられるのは、幅45センチ程度の引き出し式でしょう。後片付けが楽になることはもちろん、節水効果が望めること、食器が衛生的なこと、気分的に余裕ができ、ゆっくり家族と過ごすことができること、などのメリットが挙げられます。

■ビルトイン浄水器・浄水器一体型混合水栓

浄水器が組み込まれているキッチンも増えてきました。シンクの下に浄水器本体を設置し専用の水栓金具をシンク周辺に設けるタイプと、通常の水道水の水栓金具(蛇口)に浄水機能を一体化させたタイプがあります。すぐに調理に使用できること、卓上型に比べカウンタースペースがすっきりすること、ミネラルウォーターを購入しなくて済むので保存スペースが必要ないというメリットもあるようです。

■シングルレバー・ハンドシャワー水栓

水栓は、ひとつのレバーハンドルの上下操作で吐水・止水を、左右の操作で湯水の量や温度を調節ができるシングルレバーが一般的。大きな鍋やシンクの隅々まで水流が行き届くハンドシャワーを引き出せるタイプも標準的なアイテムと言えるでしょう。デザイン性の高いタイプが設定されたケースもみられます。

■静音シンク
キッチンがリビング・ダイニングと一体となった間取りも増えていることから、音に配慮されたシンクも一般的に。静音設計のシンクであれば、水の流れる音などが低減されます。

■ディスポーザー
排水口の下に設置された生ゴミを粉々に砕いてくれる装置。粉砕された生ゴミはマンション内の専用の処理槽に集められ、その後公共の下水道に流されます。住居内に生ゴミが溜まらないので、ゴミ出しも楽になり、また夏場など匂いがこもらないのがメリットでしょう。

■掃除のしやすい加熱機器や排水口など

掃除のしやすい工夫は随所にみられ、たとえば、ガラストップのガスコンロやキッチンパネル、シンクの排水口などはお手入れがしやすいタイプが取り入れられています。また、換気扇もフィルターに工夫を施し、メンテナンスが楽なタイプもみられます。

バス・サニタリー:省エネルギ―に配慮、心地よい空間に

汚れにくく乾きやすい床やひろびろとした浴槽、デザイン性の高い壁や水栓金具などを取り入れたバスルームもみられる。[ユニットバスルームundefinedマンション用]TOTOundefinedhttp://www.toto.co.jp/

汚れにくく乾きやすい床やひろびろとした浴槽、デザイン性の高い壁や水栓金具などを取り入れたバスルームもみられる。[ユニットバスルーム マンション用]TOTO

マンションのバスルームは、シンプルでスッキリとしたデザインのシステムバス(ユニットバス)が一般的。使い勝手を高め、省エネルギーに配慮したタイプが多くみられ、また、心地よさをアップする工夫がなされているのも特徴でしょう。保温浴槽や浴室換気乾燥機なども一般的になってきています。

洗面室には、空間を有効利用した洗面化粧台が設けられ、ミラー裏の収納が充実しているタイプも。トイレは、節水性の高い機器が取り入れられ、タンクのないタイプもみられるようになりました。

■保温浴槽
湯温が低下しにくいように断熱効果を高めた浴槽のこと。入浴時間がばらばらな家庭でも追い焚き機能を使用することが少なくなり、エネルギーを無駄にせず光熱費の削減にもなるでしょう。

■フルオートバス(全自動給湯器)
一般的に、「オート」は自動的にお湯をはり、設定した水位で停止、追い焚き、設定温度で保温するもの。「フルオート」は、これらに自動足し湯機能が付いたもの。いずれも、沸かす際、お風呂の様子を気にせずに他の家事などに集中できるのがメリットでしょう。リモコンは、操作方法や機能を音声で知らせる機能、 キッチンと浴室間の会話ができる機能を持つものもみられます。

■浴室換気乾燥機
マンションは、窓のないバスルームプランも多く、換気機能はとても重要。浴室換気暖房乾燥機は、一般的に、換気、乾燥、暖房等の機能を持つもの。 カビの発生を抑えられること、寒い季節でも温かく入浴でき温度変化によるヒートショックの防止になること、天気を気にせず洗濯物が干せることがメリット。 花粉症で外干しできない場合でも重宝するでしょう。より快適さをアップする、ミストサウナ機能が搭載されているケースもみられるようになりました。

■節水シャワー
水栓金具は節水機能を高めたタイプも増えてきています。バスルームでは、手元で簡単に湯水を出し止めできる手元止水機構のついたシャワーヘッド、水流に工夫を施したり空気を含ませるなどして、心地よさを保ちつつ節水や省エネ効果のあるタイプなどもみられます。

■収納充実の洗面化粧台
洗面化粧台のフロア(ベース)キャビネット収納は、引き出し式のスタイルが増え収納効率も高まってきています。収納物も一目でわかり、奥のものまで取り出しやすいのがメリット。鏡の裏に収納スペースを設けたタイプ(ミラーキャビネット)も多くみられます。

■節水型のトイレ
節水型のトイレとは、いくつかの基準がありますが、おおよそ大の洗浄水量6~6.5リットル以下、小の洗浄水量 4リットル以下で使用できることが目安。水流に工夫を施したり、水勢を 増したり、便器内を特殊な形状にするなどの工夫によって、多くが従来の半分以下の水量で洗浄が可能となっています。

居室・玄関など:快適性や防犯性を高めるアイテム

床暖房にも種類があるので、特徴や操作性を確認して。[電気床暖房undefinedフリーほっと]undefinedパナソニックエコソリューションズundefinedhttp://sumai.panasonic.jp/

床暖房にも種類があるので、特徴や操作性を確認して。[電気床暖房 フリーほっと] パナソニックエコソリューションズ

日々の暮らしの快適さを高める、床暖房や複層ガラスも一般的になってきています。性能が高まったテレビ付きインターホンを取り入れ、防犯性に配慮したマンションもみられます。

■床暖房
リビングやダイニングに床暖房が設置されているケースも多くみられます。「温水式」と「電気式」の2種類がありますが、いずれも、床面を加熱してその床表面から放射される輻射熱によって暖房するシステム。輻射熱は人体にあたっても暖かく感じますが、同時に部屋の中の壁や天井、家具などにも吸収され、それらが再び放射されることで、室内の空気を暖めるもの。部屋全体の温度にムラがなく、均一な暖かさを保つことが可能です。空気が乾燥せず、石油やガスストーブのように室内で燃焼しないので、空気が汚れる心配もありません。また、ホコリが舞わないというメリットもあります。

■複層ガラス

スペーサーと呼ばれる部材で、2枚または3枚の板ガラスの間に中空層を持たせ、乾燥した空気層を挟み込むことで断熱性を高めたガラス。結露しにくく、冷暖房の消費を抑えることができるので、省エネ効果もあります。

■テレビ機能付き(モニター機能付き等)インターホン
屋内に取り付けたモニター機能付きの親機で訪問者を確認できるもの。撮影機能や画像精度、録画機能やモニター機能なども高まってきています。

■センサー付きの照明器具
玄関や廊下などの照明には、人に反応し、自動的に点灯・消灯する人感センサー付のタイプも。必要な時だけ点灯するので、つけ忘れや消し忘れの心配がなく、荷物を持っていても点灯するので便利でしょう。

■スロップシンク

ベランダに設置されるケースが多いスロップシンク。洗面台だけでなく外用のシンクであれば、運動靴や汚れ物なども洗う際にも便利。1階で専用庭のある場合はもちろん、ベランダガーデニングの際などに重宝します。

このように、新築マンションには、新しく使い勝手のよい機能を持つ製品も多く取り入れられています。見学の際、分からないことや疑問に思うことは説明を求め、操作するなどして確認を。より詳しく知りたい場合は、設備メーカーのホームページやショールームなどを利用してもいいでしょう。


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