幼稚園教諭 はじめの3年間 QA事典(竹井 史/編著、明治図書)

 

13名の執筆者はいずれも保育・幼児教育の大学教授・講師や、幼稚園園長など、こどものエキスパートです。多くの保育者が直面する悩みに対して、Q&A形式でアドバイスが書かれています。

保育の経験も3年くらいになると園生活のサイクルも一通りわかり、子ども達や保護者にも慣れ、保育にも少し余裕がでてくる頃だと思います。しかし、他方、それぞれの子どもの抱える問題、親の子育てに対する対応、自らの保育者としての適性や新たな指導要領に対する対応など、保育に関係する様々な問題の存在や悩みにも気付く頃でもあると思います。

本書は、若手の幼稚園教諭のみなさんが出会う保育の様々な問題についてどのように考え行動すればよいのかについて、できるだけわかりやすく具体的に示したものです。ここに述べられた悩みや質問は、実際に多くの保育者が抱えている問題のエッセンスを取り上げたものばかりで、みなさんが今抱えておられる悩みに共通するものがきっとあるように思います。
(前書きより抜粋)

この本は、子どもとのかかわり・援助・健康・食事・安全といった保育の項目ももちろん充実しているのですが、保育者にとっては、大人どうしのかかわりもまた、子どもと同じくらいに大きな問題です。すなわち保護者とのかかわり、職員どうしのかかわりの問題です。あくまで私見ですが、仕事を続けていくうえで悩みやストレスの原因として蓄積されていくのは、むしろ後者のような気がしています。この本では、こういった大人の人間関係について以下のような項目で取り上げられています。一部をご紹介します。

教えて!保護者とのコミュニケーション どうとればいい?
  • 子どものケンカから保護者間にトラブルが起きました。どうすればいいのでしょう?
  • クラスの保護者が「となりのクラスの先生がいい」と言っているのが聞こえてしまいました。ショックです。
  • 発達障害の疑いがあると保護者に話したら、激怒されてしまいました。どうしたらよいですか?

教えて!保育の悩み・職場の悩み どうすればいい?
  • 幼児教育者として向いているのかどうか悩むことが多くなっています。どのように考えたらよいですか?
  • 先輩が忙しそうで、わからないことをなかなか聞けません。どうすればよいですか?
  • 先生達の目配せや冷たい空気で、保育の失敗に気づく毎日です。どうしたらよいでしょうか?
(目次より抜粋)

以上はほんの一部です。子ども/保護者/職員との人間関係のほかにも、障害のある子どもとのかかわりについて、保健関連、行事関連、記録/文書作成などについて、全部で139項目のクエスチョンに回答する形式で書かれています。

いかがでしょうか?これから保育士を目指す方の中には「なんだか保育士って想像しているより大変そう……」と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。漠然と抱くイメージと、実際になってみての現実の間には確かにギャップがあると思います。独学の試験勉強だけでは得られないこういった情報を、これからも発信していきたいと思います。

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