魅惑の春野菜、ホワイトアスパラガス
ドイツの市場に並ぶホワイトアスパラガス。見た目や色、太さなどで値段も変わり、1キロあたり2ユーロ前後から10ユーロ近いものまでさまざま
緑との違いは栽培方法。最近は日本でも缶詰以外のホワイトアスパラガスを目にする機会が増えた
白くたくましい茎をもつホワイトアスパラガス。日本でおなじみの緑のアスパラガスとはまったく違うように見えますが、実は品種は同じ。違いは栽培方法によるものです。太陽の光をたっぷり浴びさせるグリーンアスパラガスに対して、太陽の光が当たらないように盛り土をして育てるホワイトアスパラガス。穂先を非常に丁寧に扱わなければないことから、フランスでは「マドモアゼルの指先」と呼ばれることもあります。グリーンアスパラガスのシャキシャキした食感とはことなり、やわらかく繊細な歯ざわりと甘味が特徴です。
アスパラガスの歴史はいまから4,000年ほど前にまでさかのぼり、古代エジプトやギリシャでも食されていたといわれています。ただし、これは緑の方。ホワイトアスパラガスは中世の飢饉の折に偶然見つかったとされ、かつては貴族だけが食べられる貴重な野菜でした。なんでも美食家で知られるルイ14世の大好物でもあったのだとか。
この時期はレストランでも特別料理を提供。別紙のメニューなども見逃さないようにしよう
ヨーロッパ流、ホワイトアスパラガスの食べ方
定番! オランデーズソース
ホワイトアスパラガスのスープ。クリーミーで濃厚な口当たり
現地の言葉でアスパラガスをなんというか覚えておくと、レストランに用意があるか確認できて便利。旬の時期なら単語をいうだけで、すぐにピンときてくれるはずです。
- Spargel(シュパーゲル / ドイツ語)
例:Spargel mit zerlassener Butter アスパラガス溶かしパター添え - Asperge(アスペルジュ / フランス語、オランダ語)
例:Asperges a la flamande フランドル風アスパラガス - Asparago(アスパラゴ / イタリア語)
例:Risotto con gli asparagi アスパラガスのリゾット(※asparagiは複数形)