今後塾として強化していきたい部分、考えていることはありますか?
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志賀>生徒たちにはいろんな作品を経験させたいと思っています。コール・ド・バレエでも何でも、舞台経験を増やせればと。
実際、牧阿佐美バレヱ団の舞台や、2013年の冬にはモスクワ・クラシック・バレエの公演にコール・ド・バレエで出してもらったりと、なるべく舞台に立つ機会を設けています。やっぱり舞台があるとそこに向けてまたパワーも出てくるし、終わったら終わったで自分に自信が付く。そこをもっと充実していけたらと……。3月は牧阿佐美バレヱ団で『三銃士』を上演しますが、そちらに塾生の男の子も出させていただく予定です。
森田>立ち役なんですけど、本人に聞いたら“絶対に出たい”と。やっぱり舞台に立つというのは嬉しいみたいですね。
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バレエ塾の目指すもの、先生方の願いとは?
志賀>良いダンサーです。自分たちを超えて上に行ってもらいたい。身体的なものにしても、環境にしても、条件は絶対的に今の子の方がいいので、もっともっと上を目指せたらなって思うんです。そこに目がけて、私たちがサポートする形ですよね。生徒たちもそうですけど、私たち教師もさらに勉強してお互いにレベルアップして活躍できるようになればと。それで牧先生の踊りのスタイルがより世に認めてもらえたら、もちろんすでに認められてるとは思いますが、それが確実なものになればいいなと考えています。(C) TOKIKO FURUTA
ダンサーとしても、人間的にも、良い人材を育てたい。それにより、日本のバレエ界の底上げができたらという気持ちもあります。この前もローザンヌ国際バレエコンクールで日本人が何人か賞をとっていましたが、そこだけで終わってしまうのではなく、彼らのような子たちが一杯出ることによって、日本におけるバレエの社会的地位がもっと上がってくれたらと……。
僕らの頃とは違って、今は“男の子がバレエなんかやって”と言われる時代ではないし、少しずつ認知されてきているとは思う。けれどやはり外国と比べると仕事として成り立ってなかったり、認められてない部分がある。大きな目標ですけど、最終的には日本のバレエというものが認められればいいなと思う。そのためにもまずは、良いダンサーを育てていければと考えています。
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