子どもがさびしくなるほめ方とは?
ほめられるたびに、さびしくなる子どももいる
さびしくなるほめ方の一つは、「何かをさせよう」という意図のあるほめ方をされたときです。たとえば、描いた絵を「上手ね~!」とほめられた後、「じゃあ、これもやってみよう」と問題プリントが渡される。お手伝いをして「えらいわね~!」とほめられた後、「これもできるよね」と新しい仕事を与えられる。このように、ほめ言葉がいつも要求と抱きあわせになっている場合、子どもはほめられて操作されるさびしさを感じるものです。
もう一つは、「結果」だけを見てほめられたときです。テストで100点をとったときに、「100点」という結果だけをほめられると、そのときはうれしく感じても、「次もパーフェクトじゃないと、ほめてもらえないかも」という不安を感じてしまいます。また、兄弟のなかで、いつも「よくできる子」の方だけがほめられていると、「親は結果だけしか見てくれない」「親の愛情を得るには、結果を出さければならない」というむなしさとプレッシャーを感じてしまいます。
「言葉」より「気持ち」を受け取っている
考えすぎず、感じた感動をフィードバックしよう
さらに、子どもにとって親との関係は、世界の中心。ほめられることで操作されたり、結果だけしか見ないほめ方をされたりすると、非常にさびしく、不安なものに感じてしまいます。
繰り返しますが、ほめることは素直に感じた「感動」のフィードバックです。「子どもをもっとほめなければ」「効果のあるほめ方は?」と考えすぎると、肝心な「感動」が後回しになってしまいます。頭でっかちにならず、「お! いいね」「それステキ!」というような、素直な感動を大事にしましょう。そして結果より、頑張って取り組んできた姿勢や、できたことの質の方に注目して、子どもの成長を見守っていきたいものです。