「子どもをほめて伸ばす本」は数あれど……
いくらほめても、「ほめ効果」を実感できないという親は多い
ほめてもらえば、誰だってうれしくなるもの。とはいえ、ただやみくもにほめ言葉をかければいい、というわけではありません。子どもにうれしく感じてもらうには、ほめ方のポイントがあるのです。
子どもがうれしくなるほめ方とは?
そのほめ言葉、子どもの心に響いていますか?
しかし、こんな風にほめられても、子どもはうれく感じるでしょうか? 「このくらいでほめてもらえるの?」「ちょろいもんだ」と親が甘く見られたり、「なんでほめるんだ?」「ちょっとヘン」と冷めた目で見られるのがオチです。つまり、オーバーにほめられても、心のこもったほめ言葉とは受け取れないのです。
子どもの心にいちばん響くのは、素直に感じた「感動」のフィードバック。たとえば、自分が描いた絵に、「お! この表情、いいね」と反応してもらえたり、テーブルセッティングを手伝った後に、「わぁ! きれいに並べてくれてありがとう」と、喜びのこもった感謝の気持ちが伝えられること。こうした、心から漏れる一言を伝えられると、うれしくなるのです。
もう一つは、子ども自身が取り組んだ物事の「プロセス」や「クオリティ」がほめられること。たとえば、テストでいい点数をとれたとき、「この問題、苦戦してたのによくできるようになったね」「ここ、引っ掛け問題なのに解けたんだね」というように、中身(プロセスやクオリティ)をよく見てほめること。すると子どもは、「うちの親、分かってくれてるなぁ」という満足感を感じるのです。