起業・会社設立のノウハウ

競合調査をしよう

起業するマーケットで勝ち抜くには、他社より秀でた要素をもっていなければなりません。そのためには、起業前に十分な競合調査、競合分析を行うことが重要です。今回は競合調査について解説します。

中野 裕哲

執筆者:中野 裕哲

起業・独立のノウハウガイド

「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」。起業で成功を収めるためには、ライバルとなる競合他社をよく知ることをから始めなければなりません。まずは競合調査をして、それをもとに競合分析。そして自社の強みを見いだす。この流れが理想型です。まずは、競合調査の仕方についてみていきましょう。

直接ヒヤリング

あれこれ考え込む前に、まずは行動してみる。起業家に求められる姿勢です。

あれこれ考え込む前に、まずは行動してみる。起業家に求められる姿勢です。

競合調査、競合分析を行う前に、まずは業界全体のことをよく知る必要があります。もし、あなたが業界での経験が少なくて、もっと本当のことを知りたい場合、直接聞きに行ってしまうという選択肢もあります。例えば、参考にしたい事業を展開している先輩起業家などです。電話やメールで連絡し、「30分だけでも相談に乗ってください!」など、熱意を伝えて体当たりでアポイントを取る感じです。

「相手にされないんじゃないか」、「重要な情報なんて、これからライバルになる人間に教えてくれるわけがない」などと尻込みしてしまう人もいるかもしれません。ただ、やってみると意外に話を聞いてもらえるものです。ガイドも独立直前、ある書籍を読んで興味をもった著者のところに直接連絡して、会いに行ったことがあります。やさしくアドバイスしてくれた上に、「今後、何かで連携しましょう」と応援してくれました。ぜひ、チャレンジしてみてください。

もちろん、紹介者がいれば、なおスムーズです。人脈を辿ってみてはいかがでしょうか。専門家に紹介してもらうというのもひとつの手です。

Webなどでの調査

次に行うべきなのが本格的な競合調査です。やみくもに調査をしても成果は得られません。まずは、Webサイトや広告媒体などで、自分が展開しようとしている市場でライバルになりうる競合他社について、効率的に情報収集を進めましょう。自分が重視する検索キーワードで検索してみることが近道です。

直接的に競合している場合以外に、間接的に競合しているところもチェックする必要があります。例えば、ハンバーガー店を開業する場合、地域の競合するハンバーガー店だけでなく、牛丼店も調査するといった具合です。

気になる競合他社が見つかったら、必ずブックマークしておきしょう。後に競合分析を進めたり、事業計画書を書いたりする場面でここで集めた情報が活きてきます。
 

現地調査をしてみよう

Webなどでの調査が進んだら、可能な限り現地調査もしてみましょう。実際に商品・サービスを購入してみるということです。例えば、飲食業の場合、競合他店に試食をしにいきます。個人的な思い込みを排除するために、できれば仲間に協力してもらい、曜日や時間帯をずらしながら、複数回にわたり調査することをオススメします。

調査項目

調査項目としては、業種により様々ですが、例えば飲食業の場合、以下のようなものが考えられます。あらかじめ、調査項目を決めておきましょう。
  • メニュー
  • 価格
  • 味や盛りつけなどのクオリティ
  • 外観や看板
  • 内装、雰囲気
  • 広さ、席数、席の配置
  • スタッフ数、雇用形態
  • 接客応対
  • スタッフの動き
  • 客層
  • 客の入り具合
  • 周りの客が必ず注文している売れ筋メニュー
  • 周りの客の注文数

行動が大事

起業で重要なのは「行動」です。尻込みせずに、ぜひチャレンジしてみてください。また、競合するだけではなく、協業するという選択肢もあります。調査を進めながら、協業できる可能性のある他社も同時に探すことができれば、効率的だといえるでしょう。
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