セクハラでは「受け手の感じ方」が尊重される
飲み会では、酒の勢いでセクハラ的発言が飛び交いやすいので注意!
人の感じ方は、それぞれに異なります。だからこそ、嫌がらせのつもりはなくても、うっかり言ってしまった一言が相手を傷つけ、「セクハラ」と捉えられてしまう可能性があるので、気をつけたいものです。
ちなみに、セクシャルハラスメントを含む職場のハラスメントでは、「職場」の範囲は通常働くオフィスや施設だけに限りません。職場の人との食事の場、取引先の事務所、移動の車内のように、職場の延長として捉えられる場所も、「職場」になります。たとえば、職場の人と休憩時間に行ったレストラン、職場の宴会の場なども「職場」と見なされますので、こういった場でのセクハラ的言動にも注意しましょう。
不快に思ったら「NO」を、加害者にならないよう注意を
「これはセクハラ?」と迷ったときには、職場や地域の相談窓口で相談してみよう
しかし今回、均等法の指針に同性間のセクシャルハラスメントや性別役割分担意識による言動の規制が明記されたことで、こうした言動に「NO」と言える根拠を持てることとなりました。嫌な思いを抱えこまず、「それはセクハラだと思います」と伝えましょう。ちなみに、「わたし」を主語にして「○○と思う」「○○されたくない」というメッセージで伝えると、相手を傷つけず、自分の人権を守る自己主張ができます。
とはいえ、相手に気遣って気持ちを伝えられず、一人で悩んでいる人も多いと思います。そうした方は、職場のハラスメント相談窓口に相談してみましょう。セクハラ相談においては、セクハラに該当するかどうか微妙な事例であっても、広く対応することが定められています。相談しにくい場合には、地域の男女共同参画センターにセクハラ相談窓口がありますので、そちらを利用してもいいでしょう。思いを打ち明けることで、必要な支援の情報を得られますし、自己主張への勇気が湧いてきます。また、支援者とのつながりを持つこともでき、安心できます。
また、こうした言動を繰り返してきた人は、たとえ「NO」を突きつけられていなくても、「セクハラだ」と眉をひそめられている可能性があります。何も言われないのは、受け入れられているわけではなく、相手にされていないだけ、気を使われているだけかもしれません。とはいえ、受け手の不快感が高じると、セクハラ事案として職場で問題にされてしまう可能性もありますので、気をつけましょう。