医療情報・ニュース/製品担当者インタビュー

培った信頼を武器にロキソニンSが挑む痛みへの誤解(2ページ目)

製薬会社の担当者の方にお話を伺い製品についての思いや、効能などを分かりやすく説明して頂くインタビュー企画。今回は『ロキソニンS』について、担当ブランドマネジャーである第一三共ヘルスケア株式会社の岡本さんにお話を伺いました。『ロキソニンS』の効能や飲み方、今後『ロキソニンS』が果たしていくべき役割とは?

執筆者:All About 編集部

速く・よく効いて・胃への負担が少ない
痛み物質を抑えるロキソプロフェンの底力

――”痛みを抑える“といっても、鎮痛薬にはたくさん種類がありますよね……。

岡本さん

撮影:多田裕美子

岡本さん「鎮痛薬は、体内に発生した痛みの原因物質(プロスタグランジン)が増えるのを抑えるはたらきを持つNSAIDs(Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs:非ステロイド消炎物質)という種類の成分で主に構成されています。ロキソプロフェン以外で有名なのはイブプロフェン、アセチルサリチル酸などです。」

これらNSAIDsは、成分によって飲み方や副作用が異なるとのこと。他の成分を混ぜて別の効果も出そうとする商品もありますが、『ロキソニンS』の成分は、ロキソプロフェンのみ!

――では、そのロキソプロフェンは、ずばり他の鎮痛薬とどう違うのでしょうか?

岡本さん「医療の臨床現場で培った実績があります。少量でもよく効き、効果が高いんです。臨床試験で慢性疼痛・炎症、急性疼痛・炎症等への高い鎮痛効果が確認されています。」

――でも、鎮痛薬って胃に悪そうですよね? 速くよく効くならそれだけ胃に負担がかかりそうな気が……。

岡本さん

撮影:多田裕美子

岡本さん「実はロキソプロフェンは胃への負担が少ないんです。一般にNSAIDsは、胃内を通過するときに胃粘膜を刺激したり、胃壁の保護を妨げたりしますが、ロキソプロフェンは本格的に作用しない未変化の状態で胃内を通過する『プロドラッグ製剤』なんです。腸に移動し体内に吸収された後、初めて活性化して効果を発揮するんです。」

とはいえ、どんな薬でも胃への負担はゼロではありません。服用前に食事をとり、それが難しければ多めの水と一緒に服用するよう心がけましょう。

痛みと恒常的につきあわなくてはならない女性のために

――鎮痛薬は主にどんな層の消費者が買っているんですか?

岡本さん「『ロキソニンS』も含め、鎮痛薬全般は女性の方の購入使用率が高い傾向にあります。その中にはもちろん、頭痛に加え、生理痛を主な症状として買われる方も多くいらっしゃいます。生理痛に悩んでおり、以前医師にロキソニンを処方してもらった方が、今は薬局・ドラッグストアでご自身で購入できるということで、『ロキソニンS』を使用されているという方もいらっしゃいます。」

ドラッグストアに行くのは主に女性ですが、そこで売られる製品の中でも男女の購入比に差があるそう。胃腸薬などはほぼ半々なのですが、解熱鎮痛薬は女性購入者比率が特に高いカテゴリーだそうです。毎月、生理痛で悩む女性では、常に2~3錠持ち歩いているという方も少なくないですよね。

――しかし、パッケージはあまり女性っぽく見えないですね。

ロキソニンS

撮影:多田裕美子

岡本さん「ロキソニンは医療用として高い実績を持ち、認知度も信頼度もすでに高いブランドです。『ロキソニンS』も市販の解熱鎮痛薬として、多くの方に使ってもらえるようなスタンダードなブランドを目指しています。ですので、あえて女性に特化したデザインにはしておらず、スタンダードでシンプルなものにしております。」

信頼感のある白地をベースに「鎮静」「鎮痛」をイメージさせる青。そして効き目の速さを醸し出すシャープなフォルムで頭文字の“L”と、ロキソニンSの錠剤の色でもある薄いピンクを「頭痛・生理痛」という部分のバックにあしらっています。スタンダードかつシンプルなブランドの佇まいを優先して、パッケージデザインに踏襲しているそう。

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