企業のIT活用/IT経営の基礎知識

「バイト・テロ」や情報漏えいが発生した時の対処法(3ページ目)

万が一、SNSが引き金となって「バイト・テロ」や個人情報漏えいが発生した(発生しそうな)場合の対処法について、少ない人員体制でも実行可能な火種の早期発見対策から具体的な対処プロセス、情報公開のポイントなどをご紹介します。社内に情報共有体制が構築されていれば、万が一のときにも効果的。前回お伝えした「バイト・テロ」対策を実施すると同時に、SNSのリスクも考慮した社内体制の整備を、今から進めておきましょう。

長谷川 渉

執筆者:長谷川 渉

企業のIT活用ガイド


社内体制の整備がカギに

なお、相談窓口を設けた場合、実際に、今起きている問題とは直接関係のないクレームが寄せられることもありますが、不誠実な対応や情報隠ぺいと受け取られかねない発言は、炎上をさらに悪化させてしまいます。

クラウド型のグループウェアやメーリングリストなど、無料で使える情報共有ツールの選択肢も増えていますので、これらを活用しながら、問い合わせに接するときの心構えや、「事実の調査結果や対策は時系列で整理する」「反論や弁解、正当化はしない」「不利益になる事実も隠さずに認める」など、対応の詳細を共有しましょう。

うまくいった対応例なども即座に共有できれば、応対ストレスも軽減できます。

SNSリスクを踏まえて社内体制を築こう!

SNSリスクを踏まえて社内体制を築こう!

また、例えば共有した問い合わせをグループウェア上でタグ付けし、「要回答」「意見」「改善要望」などと分けておけば、問題が収束した後の行動や改善の効率も上がります。

SNSを取り巻く環境は変化し続けています。「バイト・テロ」や情報漏えい時に限った話ではありませんが、このように社内に情報共有体制が構築されていれば、万が一のときにも効果を発揮します。

ひとたび炎上騒ぎが起これば、“「悪ふざけ」の範疇を超えて非常識な行為をするスタッフがいる会社、社内教育が行き届いていない会社=信用できない”という印象を与えてしまい、企業全体のイメージダウンにもなりかねません。

予め「バイト・テロ」対策を実施すると同時に、SNSのリスクも考慮した社内体制の整備を、今から進めておきましょう。
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