産地?ブランド? 情報にしばられないお米のおいしさを追求
幼い頃から研鑽してきた「効き米」の才能を生かし、用途や季節に応じたおいしいお米を厳選。
(画像提供/八代目儀兵衛)
橋本さんは、幼い頃から米屋の跡継ぎとして磨いてきた「効き米」の才能をさらに研鑽し、「ねばり」「甘み」「触感」の違い等から、美味しいお米を厳選しています。その能力を客観的に評価するため、日本米穀小売商業組合連合会で認定されたお米マイスターの最高資格「五つ星」を平成18年に取得。平成20年にはお米日本一コンテストの審査員として招聘されるなど、橋本さんの「効き米」の能力は高く評価されています。
ブレンド米の本当のおいしさを発信
橋本さんが選ぶおいしいお米とはどのようなものなのでしょうか。橋本 「お米は、○○県産、あるいはコシヒカリ、ササニシキがおいしいとよく言われることです。でも同じ地域・品種のものでも、厳密に言えば作られる土壌、作り手、肥料など様々の要因によって、味には差が出ます。また暑い時や寒い時など、環境が変われば味わう人間の体も違い、おいしさの感じ方は違います。お米には、それぞれに粘りや喉越し、香り等の個性があり、一種類だけではおいしさを構成する力は弱いものです。
ブレンド米と言えば、今ではなくなんとなく安くておいしくないお米のイメージがあるかもしれませんね。
「八代目儀兵衛」のサイトでは、寿司や丼、おむすびなどの料理に、また内祝いなどの用途に応じて、豊富なギフトがそろっています。
(画像提供/八代目儀兵衛)
季節に応じて、またお寿司、おむすび、丼、炊き込み、粥、和食向き、洋食向きなどの料理別に最適なお米にブレンドしてご提供しています。」
試食をさせていただくと、お米というのはあまり主張が無いのでどんなおかずにもあい主食になると思い込んでいましたが、お米の一粒一粒が感じられ、甘味や香りのよい存在感のあるごはんでした。
「八代目儀兵衛」では、インターネットで厳選したお米ギフトを中心に販売し、食文化や食育という観点から、お米のおいしさ、おいしい食べ方などの情報を発信されています。(おいしいお米を食べるための研ぎ方や、炊き方については、「米料亭 八代目儀兵衛」のサイトでも詳しく紹介されていますので、参考になさってください。)
販売促進ツールの国内最大の見本市「フォーマルギフトフェア」(平成19年)で「ギフト大賞」を受賞を初め、様々な機関から受賞、他のショッピングサイトでもランキング一位を獲得するなど、「八代目儀兵衛」の品質のよさ、確かさ、事業活動などにも注目が寄せられるようになりました。
米作りからアンテナショップまで手がけるお米のプロ
京都・祇園に続き、2013年10月に東京銀座に、「米料亭 八代目儀兵衛」をオープン。
(画像提供/八代目儀兵衛)
また3年前から本格的な農業にも着手されています。農薬・化学肥料は一切使用せず、地域の有機物を活用した循環型肥料を取り入れて栽培。「八代目儀兵衛」自らが米作りを実践することで、生産者の方々と理解・信頼できる関係を築き、お互いの情報や知恵を共有していくこことで、日本全国での美味しいお米づくりを支援していきたいとの思いがあります。
また普通は、米屋にお米は並んでいますが、そこで炊いたごはんを試食することはできません。炊けばどんな味わいになるのかを知った上でお米を選んでほしい、という思いから、アンテナショップとして、京都祇園「八代目儀兵衛」という米料亭を出店。
厳選されたおいしいお米と水を土鍋炊飯釜で炊き上げ、橋本さんの弟であるお米のおいしさを知り尽くした料理人が、季節感溢れるお米料理でおもてなしをしてくれます。
東京・銀座にも出店され、話題を呼んでいます。米料亭については、次回の記事で詳しくご紹介します。