和食の献立に欠かせないごはんの存在

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和食には必要不可欠なごはん。ごはんを主食に、一汁三菜で、栄養のバランスがとりやすくなります。
(画像提供/八代目儀兵衛)

和食の献立は、一汁三菜を基本とし、ごはんを主食に、汁一品と菜三品を取り合わせます。

油脂の多さやボリューム感で満足感を得る洋食と比べて、だしの旨味を効かせることで満足感を得て、様々なおかずと相性がよいごはんを主食とする食べ方が、摂取エネルギーを抑えつつ、幅広い食品から栄養素もバランスよくとりやすいと考えられ、「日本型食生活」として海外からも健康的な食事として評価されています。

しかし一方で、日本でも肥満や、糖尿病患者とその予備軍が増加し、糖質を制限する食事が注目され、ごはんを敬遠する人も増えています。食品に含まれる糖質が吸収され血糖値を上げるまでの速さを示すのがGI値。GI値が高いほどブドウ糖の吸収が急激で体に負担をかけると考えられています。

確かに、白米だけを食べれば、血糖値を上げる指標であるGI値は高いですが、食事は様々なおかずと食べ合わせるものですから、例えば納豆とごはんを食べるとGI値も下がります。また白米だけでなく、雑穀を混ぜたり、精製度の低い玄米などもあります。治療食として指導されている方は別としては、健康な人がごはんを安易に抜く食べ方を長く続けるような食事は、ガイドはおすすめしません。

お米の魅力については、過去の記事「日本人の長寿の秘訣 命のコメ」もご参照ください。

米離れや、食品偽装の不安が語られる時代に、和食や米文化の魅力をどう伝えるべきかを、ガイドが考えているときに出会ったのが、京都の株式会社八代目儀兵衛(以下、「八代目儀兵衛」)でした。今回は、代表取締役の橋本 隆志さんにお話を伺いました。

日本人の誇りであるお米のおいしさを伝えたい

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株式会社「八代目儀兵衛」代表取締役 
五つ星お米マイスター 
橋本 隆志さん
(画像提供/八代目儀兵衛)

「八代目儀兵衛」は、京都で代々続く米屋です。橋本さんが、父親の後継者として勉強するため、米問屋でサラリーマンをしていた頃は、食生活の欧米化に伴い米の消費量も減少。米産業全体は斜陽化し、安い米が流通すると、さらに米離れになるという負のスパイラルを招いていました。

米の生産を担う農家の抱える問題も、温暖化による異常気象、高齢化、生産者の減少、原発事故による放射性物質の問題、さらに今後はTPPなど、不安なニュースばかりです。

橋本さんが家業を継がれた後、小学校で食育授業の活動をしていた時、ショックを受けたことがありました。クラスの児童たちの半分程度が、「お米には味がない」、「おいしくない」と感じていたのです。

米屋を家業とし、幼い頃から「お米は甘く、おいしい」と思っていた橋本さんにとって、「現代っ子はお米のおいしさを知らない」ということは、大きな衝撃でした。和食の中の主食という存在で輝きを放っていたお米の存在をもう一度取り戻し、和食の誇り、日本人の誇りとして恥じないものにすることが使命だと思いいたったそうです。

先行き不安な印象のお米の価値観を変え、世界に日本のおいしいお米を伝えるという夢を掲げて、家業の米屋とは別に「八代目儀兵衛」を平成18年に創立し、インターネット通販をスタートしました。