優等生は「かくれ劣等感」に苦しんでいる!?
優秀な生徒に囲まれると、途端に劣等感が強く出ていませんか?
100点が取れないだけで、「どうして完璧にできないの?」と批判され、「○○君は100点だったのに」と比較される。ワンランク上の難問に挑戦しているのに、「なぜできないの?」と叱られる――。このように、「できて当たり前」「もっとできなきゃ」と言われて育つ中で、心の底で劣等感が育っている優等生は少なくないと思われます。
それでも、周りのレベルが低く、トップクラスにいられるうちは、なんとか自尊心を保てるでしょう。ところが、中学、高校で有名進学校に進み、周りも神童だらけ、「上には上がいる」という現実に直面すると、持ち前の劣等感が強く出て、立ち直れなくなってしまう人もいると思います。「優等生ほど折れやすい」と言われる背景には、こんないわゆる「かくれ劣等感」の影響があるのかもしれません。
「できないこと」に注目されると劣等感は強くなる
優等生なのに、「できないこと」ばかり指摘され続けてきた人は多い
これは、幼い頃からの親の受容的、共感的、肯定的な理解と対応で身についていくもの。ところが、幼い子に手を焼く親は、「何度言ったらわかるの?」「ダメな子ね!」「ロクなことしないんだから!」――こんな言葉がつい口をついてしまうものです。さらに、小学校に入って勉強が始まると、成績に一喜一憂し、つい「結果」で子どもの努力を測ってしまうものです。
「100点だからえらい」「70点だからダメ」――このように点数だけで評価していると、子どもの心には「結果を出さなければ」という焦燥感が生じてしまいます。「どうしてこんな簡単な問題、間違えたの?」「あの子はできてるのに」と、「できないこと」ばかり指摘され続けていると、優等生でも「自分はできない」という劣等感が根付いてしまいます。