「行事育」5つの力:賢くなる
行事というのは文化を伝承する場。知恵、知識、礼儀作法が身に付きます
そもそも、行事というのは文化を伝承する場でもありました。年長者から年少者へ、家や地域の文化を伝えていったのです。だから、行事に親しんでいるうちに、歴史的なこと、豆知識のようなうんちく、季節や風情にまつわることなど、さまざまな知恵や知識が得られるわけです。
知れば知れるほど日本文化のおもしろさを実感しますが、子どもにとっては未知のことばかりで、興味津々のはず。たとえ幼いころはわからなくても、成長すると理解できるようになるので、知識の種をいっぱいまいておきたいですね。それ知ってる、あれはこういう意味だったのか、これはなぜだろう……こうした経験の積み重ねが大事です。
さらに、いつもと違うハレの日は、礼儀作法を身につけるチャンスになります。お正月の祝い箸は正しく使おうね、初詣の参拝作法はこうするの……と行事に伴って教えると躾もしやすく、地域の行事では年長者との接し方や礼儀を学んでくるでしょう。
行事は毎年巡ってくるので、繰り返し学べるのも良いところ。昨年できなかったことが今年できるようになったら、その成長を褒めてあげてください。来年はもっと賢くなって、教養が身についていくと思います。