美輪明宏ドキュメンタリー ~黒蜥蜴を探して~
年を経るごとに神々しさをいや増す美輪明宏様。1952年に銀座の「銀巴里」で歌手デビューし、日本で初めて(ご自身も仰ってましたが、世界的にもかなり早いと思います)化粧を施した絶世の美少年タレントとして話題を呼び、1957年に「メケメケ」をヒットさせ、ゲイであることをオープンにして……というように、戦後のゲイ史に燦然と輝く偉大な先人、「生きる伝説」です。映画『黒蜥蜴』(1968)で妖艶なヒロインを演じた丸山明宏に感銘を受けたフランスの映画監督パスカル=アレックス・ヴァンサンが、本人への密着取材を敢行し、美輪明宏の実像と歴史を浮かび上がらせるドキュメンタリー映画を完成させました。1952年の歌手デビュー、2012年末のNHK紅白歌合戦で歌われた「ヨイトマケの唄」の逸話、生前の深作欣二監督の発言、そして宮崎駿監督『もののけ姫』での声優出演時のエピソードまで、貴重な映像が満載です。
『オーラの泉』でなんとなく雰囲気は知ってるけど、詳しいことは知らないという若い方などもぜひ、この機会に美輪様のスゴさに触れてみてください。
『美輪明宏ドキュメンタリー ~黒蜥蜴を探して~』
2010年/フランス/監督:パスカル=アレックス・ヴァンサン/配給:アップリンク/出演:美輪明宏、横尾忠則、深作欣二、北野武、宮崎駿ほか/渋谷アップリンクほか全国で公開