食後に運動してはいけない理由は? 空腹時・眠る前も避けるべき理由
せっかく運動するなら、運動効果の低い時間帯は避けたいもの。運動に適した時間・適さない時間とは?
意外と知られていない「運動すべきでない時間帯」。まず、運動の種類に限らず、食後30分以内や極端な空腹時は、過度な運動は避けることが大切です。食後の体は、食べ物の消化吸収のために胃腸に血流が集中しているので、この状態で運動をすると筋肉にもより多くの血流を送らなければならず、本来必要である胃腸への血流が十分に行き渡らなくなり、消化不良を起こしやすくなります。
反対に極端な空腹時には血液中の糖分が不足し、十分なエネルギー源が確保できません。エネルギー源の乏しい状態で運動を続けると、人によってはめまいを起こしたり、注意力散漫になってケガをしたりといったリスクが考えられます。早朝に運動を行う場合も、軽食やスポーツドリンクなどの糖分を含む飲み物、バナナなどの果物をとった後に行うと、これらのリスクを下げることができます。
また、仕事などで忙しくどうしても夜しか運動時間が確保できないという方も、なるべく就寝直前は避けましょう。寝る直前に激しい運動を行うと交感神経が活性化し、寝つきが悪くなってしまいます。就寝前は、運動というよりも、副交感神経が優位になるような、リラックスしてできるストレッチなどがおすすめです。
ダイエット効率を考えると食前の運動も控えるべき
運動後は食事がおいしくて困る?
運動をすると気分もスッキリし、体も心地よい疲れを伴い、おいしいものを食べたくなりますが、運動直後に食事をしてしまうと必要以上に食べ過ぎてしまう傾向があります。
また、運動してからしばらくは体脂肪を燃焼しやすい状態になっていると考えられていますので、運動直後に食事をとってしまうと、せっかくの脂肪燃焼作用が、食べ物の消化吸収活動へとシフトしてしまいます。
運動後には水分を十分取ってクールダウンを行い、時間をおいてから食事をするということが大切。ダイエット目的で運動するならば、せめて運動後30分程度は時間をおいてから食事になるような時間帯を選ぶことも大切です。
運動の効果が高い時間帯は午前中!朝の運動がおすすめの理由
「朝の運動で脳を活性化!基礎代謝を上げる効果も」でもご紹介しましたが、朝の時間帯は他の時間帯と比べても運動効果が高いといわれています。朝から積極的に体を動かすと交感神経を刺激して血流が促され、体内のエネルギーを消費する基礎代謝に対しても持続的な影響をもたらすと言われています。ただし起床直後は体が十分に起きていないため、ウォーミングアップを入念に行い、軽食などをとって空腹状態を改善してから運動を始めると良いでしょう。
また、朝の時間は比較的自由に設定できるところも大きなメリットです。夕方や夜、帰宅後に運動を行おうとしても日中の予定次第では、そういった時間が取れなくなってしまうことも考えられます。その点、朝の時間帯は突発的な予定が入ることは少なく、自由に時間をマネジメントできる利点があります。朝に運動を継続して行うために、日頃の生活習慣を見直し、睡眠不足にならないように夜更かしを控えるなどの工夫も健康的な生活を送ることに役立ちます。
朝の運動が難しい場合は、お昼休みに簡単な運動の継続を
少し遠いコンビニに出かけてみよう
もともと日中はエネルギー代謝が活発であり、体を動かす時間としては適しています。昼食との兼ね合いが難しい点は否めませんが、ジムやランニングなどではない、ごく軽い運動にとどめるなら食後でも問題ないでしょう。筆者がおすすめしたいのは、ランチウオーキングです。職場や出先近くのお店を何軒かピックアップしておき、食事前に歩いてお店にいきます。短い時間でも問題ありませんが、少し距離のある場所だとウオーキングの距離も長くなるのでさらに効果が期待できます。コンビニも一番近くの店にいくのではなく、少し遠方まで足を伸ばしてみるといったことを毎日続けるだけでも運動不足解消につながります。
せっかく運動するのであれば、運動に適した時間帯を選びたいものですよね。それぞれの時間帯で気をつけたいこと、メリット・デメリットなどがありますので、みなさんのライフスタイルにあった時間帯を探して運動をしてみるのはいかがでしょうか。
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