分譲マンションレポート/岡本郁雄の分譲マンションレポート

【取材レポート】桜上水ガーデンズ(2ページ目)

東京五輪の翌年の1964年に竣工した全17棟、計404戸の「桜上水団地」。約4.7haの広大な敷地が建替えプロジェクトによって「桜上水ガーデンズ」計878邸として生まれ変わります。かつての良さを継承しつつ、現代に再生する「Re-birth」プロジェクトの魅力を紹介します。

岡本 郁雄

執筆者:岡本 郁雄

マンショントレンド情報ガイド


住民間の交流の場となる多彩な共用施設を用意
5つのテーマガーデンとレセプションハウス、クラブハウスを設置

長年培ったコミュニティを継承し、新たな住民との交流も育むよう共用施設も充実しています。敷地内には、5つのテーマガーデンを配置。健康器具や野鳥観察などの特徴があります。また2つの共用棟、レセプションハウス、クラブハウスには、キッチンスタジオやグランドラウンジ、カルチャールーム、スタディルームなど多彩な施設を設置。住民間の交流にも役立ちます。
桜上水ガーデンズの多彩な共用施設

桜上水ガーデンズには多彩な共用施設が置かれる

また、共用部には太陽光発電パネルや雨水の再利用システムも採用。管理費や修繕積立金の合計額を抑えます。

3住戸~5住戸に一基のエレベーターで両面バルコニープラン採用住戸も
80平米のゆとりあるプランが豊富 約2.6mのリビング天井高、約2.2mのハイサッシ採用

桜上水ガーデンズのモデルルーム

約2.6mのリビングの天井高を確保した桜上水ガーデンズのモデルルーム

桜上水ガーデンズの住戸プランは、3住戸から5住戸に1基のエレベーターを設置し、両面バルコニープランを多く設けたつくり。外廊下スペースも減らせプライバシーもより確保しやすくなります。
桜上水ガーデンズのモデルルーム

桜上水ガーデンズのモデルルームの明るいリビング

また、リビングの天井高を約2.6m確保。順梁工法で約2.2mのハイサッシュを採用しているので、室内に明るい光を採りこめます。
両面バルコニー

寝室にもバルコニーがあるのが両面バルコニーの魅力

モデルルームを見て感じるのが、リビングと反対側の居室にもバルコニーがある良さ。外廊下に面さないので面格子もなく明るく開放的です。もともとの住戸も外廊下が無かったことを考えると、昔からよく間取りが考えられていたことが伺えます。エレベーターの登場で、効率的な住戸配置をする中、2戸1住戸は減っていきました。

設計は、日建ハウジングシステムで施工は大林組、清水建設の共同企業体。東京五輪の翌年に完成したマンションの建替えプロジェクトが、2020年東京五輪決定の週にモデルルームがスタートするのもロマンを感じます。

数回の建替え決議の否決を経て実現した同プロジェクト。東京23区内最大の建替えプロジェクトというだけでなく、敷地計画や免震構造などの防災面、住戸プランニングの秀逸さを考えると、大規模中高層型のマンションの今年最大の注目物件と言えると思います。坪単価は、おおよそ330万円前後と世田谷区でもトップクラスの水準ですが、つくりての真摯なモノづくりへの姿勢を感じる魅力的なマンションだと思います。


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