ビジネスでメールの重要度が高まっています。管理職としては売上を上げるために業務の仕組みを見直し、マネジメントしていかなければなりません。

 6-1.営業プロセスを再設計し効果的なメール活用法を探る

顧客とのファーストコンタクトがメールに移りつつあります。自社では実際にどうなのか電話、FAX、メールのいずれがファーストコンタクトであったのか洗い出します。

メールでの商談が増えていれば、電話などでの商談を前提としていた営業プロセスは見直しが必要になります。ファーストコンタクトに対して、どんな回答メールを出した時、最終的に契約に至ったのか。何回メールのやり取りを行って契約になったのか、反対にどんな返事をした時に契約できなかったのか分析をします。顧客から同じような質問事項が多いことが明らかならFAQとしてまとめホームページに掲載します。

見積提出率=見積提出数/商談数
成約率=成約数/見積提出数

例えば売上を倍増したければ、どちらかの率を倍にすれば理論上、倍増します。商談メールで顧客に響いた言葉はなにか、成約が多い営業はどんなメールを書いているのか情報共有できる仕組みを構築していきます。また返事を出すタイミングはどれぐらいが限界になるのかについても考えます。

6-2.問い合わせメールを増やすためにすべきこと

ホームページには問い合わせページを用意しましょう。問い合わせページとは別に、メールアドレスを記載したページを用意し、複数の問い合わせ手段を顧客に提供しましょう。

製品・サービスの問い合わせなら営業のメールアドレス、採用なら総務のメールアドレスなど、問い合わせ案件ごとにメールアドレスを記載するのもおすすめです。

なかにはホームページにメールアドレスを記載していながら、テキストではなく画像で表示したり、@を全角表記にし「半角に直してお送りください」と明記している例があります。ホームページにメールアドレスを記載すると、メールアドレス探索ロボットが収集したアドレスにスパムメールを送られないようにするための対策ですが、顧客にとってどうかという視点が大切です。

画像表示されているとメールアドレスをコピーできません。メモに記載して、メモを見ながらメールソフトでアドレスを入力しなければなりません。顧客にはパソコンが苦手という人も多いのでメモへの記載ミス、メールの入力ミスが発生します。

どうしても画像表示するなら「スパムメール対策のためにメールアドレスを画像表示しています。ご不便をおかけしますがメールアドレスをメモしていただき、メールに直接アドレスを入力願います」のような記載は必要でしょう。また、問い合わせページを用意し、リンクを貼り、「フォームページでも問い合わせが可能です」と案内しておくとより親切です。

多くの企業ホームページでは、問い合わせができるフォームページを用意していますが、なかにはやたらと入力項目が多いページがあります。問い合わせへの返答に必要な項目としては名前、メールアドレス、件名、問い合わせ内容の4つで十分です。多いのがメールアドレスの下に確認のためメールアドレスを再度入力させる項目。ユーザが入力したメールアドレスをコピーして貼り付けるのであまり意味がありません。それよりも「入力間違いのないようご注意ください。」と書いたほうが現実的でしょう。

ほかにも名前のふりがな、郵便番号、生年月日、電話番号、性別などの項目や企業名、職種、業種など収集して、何に使うのか違和感をあたえる項目もあります。入力項目が多くなれば多くなるほど、「こんなに入力しないといけないのか」と問い合わせをあきらめてしまいます。これではお客を逃すだけ。

反対に冷やかし半分の問い合わせを減らす効果がありますが、顧客の利便性を考えて必要最低限の入力項目にした方がよいでしょう。あればよいというレベルの項目は不必要な個人情報を集め、企業にとって漏洩リスクが高めることになります。

任意でよいので情報がほしい場合は、必須項目と任意項目を分かりやすく明示します。必須という言葉だけでなく必須項目の背景色に色をつけ視認性を高め、これだけの入力でよいとユーザに認識させます。文字数の制限があれば明記し、残りの入力文字数を表示できれば親切です。

ただ入力されたメールアドレスが間違っているとメール回答することができなくなりますので、他の連絡手段となる電話番号や住所の入力は悩ましいところです。例えば、電話番号の入力欄横に「メールアドレスで連絡がとれない時に限り電話連絡させていただきます」と記載しておくと、顧客の心理的負担を下げることができます。

入力が終わり最後に送信ボタンを押すと「問い合わせありがとうございました」と別画面で表示します。問い合わせ内容を入力したメールアドレスに、自動送信する企業もあります。自動送信するのならメールアドレスの入力間違いをユーザが確認できるようにページに問い合わせ内容を表示すると同時に、「問い合わせ内容をメールで自動送信させていただきました。メールをご確認いただき届いていない場合は入力されたメールアドレスが間違っている可能性がありますので、再度お問い合わせ願います」と記載するとよいでしょう。

6-3.問い合わせの返事が遅い企業

顧客は問い合わせ後、1営業日ぐらいで返事があると期待していますが、なかには返事が遅い企業があります。ひどい場合は返事がありません。さすがに大手企業では少ないのですが、危ないのが50~200名規模の少し大きめの中小企業。50名を超えると企業内にいろいろな部門ができ、どうしても縦割りがすすんでしまいます。問い合わせに対するルールを決めておかないと問い合わせの「たらいまわし」になってしまいがち。

問い合わせを受けつけた部門がフォロー体制をとればよいのですが、別部門にメールを投げて終わりというケースがほとんど。これでは投げた部門が忙しいからと忘れてしまうと顧客に返事が届きません。さすがに大企業では問い合わせ担当部門を決め案件ごとにフォローしますので、こういった事態はあまりありません。

企業によっては返事がないケースが多々あります。企業がホームページ製作会社に外部委託すると、製作会社は標準の企業サイトをもとに作ります。「問い合わせページはつけますか?」と企業へ連絡すると企業側は「他がつけているのなら、わが社もつけといて」という感覚で返事します。

結局、問い合わせがあった時の体制、業務手順など何も決めていません。問い合わせがあっても無視してしまうことになってしまいます。自社では、きちんとメールの問い合わせに対応できているか再チェックしてみてみましょう。

6-4.メールマネジメントをすすめましょう

メールなしではビジネスがまわらない時代になっていますが、しっかりメールマネジメントしている企業は少なく、違う相手にメールを送ってしまったなどメールに関するトラブルは日常茶飯事に起きています。

マネジメント側としてはメール教育を受けていない社員が配属されていることをまず認識し、管理職として部門全体のメールに対する成熟度をあげ、どうメール活用するのか社員に説明、教育していかなければなりません。

メールマネジメントはメール書法だけではなくコミュニケーション全体に関わる問題ですので、しっかり取組めば対外的な信用力アップにもなります。がんばって他の会社のモデルとなるメールマネジメントを行なっていきましょう。


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