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【HSK(漢語水平考試)】各級の難易度と傾向(2ページ目)

前回ご紹介した、日本中国語検定協会主催の「中国語検定試験」は、主に「日本における学習の到達度を測る試験」だと言えます。今回ご紹介するのは、中国国家機関主催の試験である「HSK」。こちらは「留学する際に特定の級が必要になる試験」ですが、就職活動における認知度も徐々に高まりつつあります。

金子 真生

執筆者:金子 真生

中国語ガイド

上級試験の5級・6級

5級(300点満点中、6割程度で合格)
新聞やテレビなどの複雑な内容を理解し、意思疎通が可能なレベル。語彙数は4級のさらに倍以上である2500程度。出題される文法もより複雑になってきますから、相当の準備が必要です。

難しい試験であるとは言っても、1年勉強した後さらっと合格してしまう強者もいますから、要は準備次第です。

語彙数が極端に不足している場合、読解は何となくできてもリスニングに致命的な影響を及ぼします。ですから、このあたりから中国語ネイティブが普段使う情報源(新聞や雑誌、ウェブ記事など)に触れていく必要があります。

5級の試験になかなか合格できない場合、それは基礎が危ういか、アンテナが低いかのどちらかです。しっかり見極めて対策を立てたいですね。

6級(300点満点中、6割程度で合格)
HSKの最上級試験です。不自由ない中国語能力を達成するレベル。語彙数は5級の倍、5000程度。「試験中に時間がなくなって解答できなかった箇所がある」という感想が最も多い級でもあります。

以前、HSKは11級まであり、最高級の11級獲得というのは非常に高いレベルを求められたのですが、それに比べると、この新しいHSK6級は、しっかり勉強してさえいれば必ず合格できる試験です。

勉強方法としてはやはり新聞や小説などを読むことで語彙、中国語の言い回しを増強すること、日常生活における単語の理解(たとえば、「蛇口」という言葉、中国語で言えますか?)が必要になってくるのではないでしょうか。

また、合格は合格でも、より高い点数での合格を目指しましょう。合格者の中で、180点ぎりぎりで合格した人と200点台後半の人とを見比べると天と地との差がある場合があります。

特に仕事で必要な方は、テクニックに頼らず実力での高いスコアを目指したいですね。本気の留学を目指すならば、HSK6級、中国語検定2級まで取得してから行かれると、現地での学びがより深く、充実したものになるでしょう。


いかがでしたか?

中国語検定の3級と2級をつなぐ試験(こちらの記事もご覧ください)としてもHSKは有効です。その際には5級か6級の受験をオススメします。

なお、公的な証明書としての期間は2年間になっていますのでご注意ください。

試験日程等、詳細な情報はこちらからご確認ください。

ちなみに、「蛇口」の中国語は、「水龙头」でした!


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