アルヴァ・アールトのアトリエと自邸は、効率よくまとめて見学

応接室

アールト自邸2階の応接スペースは、寝室や子供部屋に接している家族団らんにぴったりの空間。家具ももちろんアールトや妻がデザインしたものばかり

フィンランドの国民的建築家として知られるアルヴァ・アールト(Alvar Aalto/1898-1976)は、大学卒業後はしばらくユヴァスキュラやトゥルクなど地方都市を拠点としていましたが、仕事や家族に恵まれるようになり、ヘルシンキへの移住を考えるようになります。アールト夫妻は、仕事に便利で自然環境にも恵まれた場所を探し、1930年代なかばにヘルシンキ郊外のムンッキニエミ(Munkkiniemi)という閑静なベイエリアに自邸を建てました。中心街からムンッキニエミ地区までは、4番トラムが直通しています。

ムンッキニエミ

ムンッキニエミは、穏やかな海沿いの住宅街。対岸にはアールト自身が通い後に設計も手がけた工科大学のキャンパスエリアが見えている

移住当初は自邸に併設した小さなアトリエに設計事務所のスタッフたちの作業場を設けて仕事を進めていましたが、事務所の規模が大きくなり手狭になってきたことから、1950年代には新たに事務所オフィスを構えることを決意。アールトが自邸から歩いて通える場所に土地を探し、自ら設計して完成させたのが、今日ではアールト財団のオフィスとして機能しているアトリエです。

自邸とアトリエは現在どちらも一般見学が可能になっていますが、それぞれ決められたガイドアワーにあわせて赴かないと内部見学はできません。アトリエのほうがガイド開始時間が早く、1日1回のみ(夏季は2回)なので、まずアトリエを見学し、その後徒歩(約15分)で移動して自邸の見学、というルートが効率的。どちらも開始時間になると学芸員が中に迎え入れてくれ、先に料金を払ってガイドつき見学が開始されます。ガイドは、グループに外国人がいる場合は英語で行われ、所要時間はともに約1時間。内部の写真撮影はOKで、どちらもガイド終了後に10~20分程度の自由見学・撮影時間が設けられます。外観や庭まわりはガイドとの見学ルートには入っていないので、早めに到着して自身の足で見て回るようにしましょう。

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