海外旅行保険は出張と観光でどう違う?
しかし出張と観光では渡航目的が違います。何か違いがあるのかも含めて、出張で海外旅行保険に加入する際の特徴などについてお話ししましょう。
出張と観光で海外旅行保険の補償は違う?
海外旅行保険に加入したことのある人は、申込時のことを思い出してください。インターネット加入や対面販売で申込書に署名したときでも、旅行の目的を記載する欄があったはずです。「観光」「ビジネス」「その他」などから選択します。つまりレジャーでの旅行なら観光になりますし、出張などのビジネスであればビジネスや業務等を選択することになります。つまり出張だからといって補償内容が大きく変わってくるわけではないということです。
出張といっても、数日のものから数週間あるいはそれ以上な期間はさまざまだと思いますが、一般的な海外旅行保険と補償内容に大きな差異はありません。
ただし、海外の渡航先に住むかたちになる「海外駐在」や「留学」や「ワーキングホリデー」などの場合には、それぞれ専用の保険があります。出張や観光などで一時的に渡航するのと、期間限定とはいえ、渡航先に住むというのはかかるリスクも違うため、必要な補償内容も変わってきます。
出張・ビジネス・業務での海外旅行保険はどう契約するのか?
補償内容が観光とそう変わらないなら、その他のことも同じと思うかもしれませんが、覚えておきたいことがあります。それは契約形態や保険金の受け取りについてです。個人観光での渡航であれば、海外旅行保険は自分や契約者、保険の対象者(被保険者)も自分、保険金の受取は治療費や携行品損害などは自分になりますが、死亡保険金は自身の法定相続人になります。
出張の場合は個人事業でもない限りは、法人契約をするケースがほとんどのはずです。そうすると契約形態は次のようになります。
- 契約者=会社
- 被保険者=出張で渡航する本人
生命保険と違い、必ずしも保険金受取人を指定しなければならないわけではありません。これは傷害保険全体にいえることです。
何も記載しなければ、死亡保険金の受け取りは出張者本人の法定相続人になります。しかし企業によっては規定を設けていて、いったん会社が受け取り、その社内規定に基づいて弔慰金などの名目でその社員等の遺族に支払うこともあります。
また死亡保険金を法人受け取りにする際には、出張者本人の署名・押印、本人確認書類等、別にいくつかの書類が必要になりますので注意してください。
社内規定もないのに死亡保険金が会社受け取りでは、海外出張に行く側としては家族のことを考えるとちょっと心配ですね。このような場合、社内規定も含めて会社に色々と確認しておいたほうがいいでしょう。
出張で海外旅行保険を利用する際のポイント
出張の場合は観光や旅行と違いますから、自分で行きたいところに行くわけではありませんし、必ずしも安全性の高いところとは限りません。事前に渡航情報を確認しておくことの必要性は当ガイドサイトで何度もお話ししています。海外でも何度も渡航している出張先には慣れてくるでしょうが、特に初めての渡航先の場合には、その国特有のリスクや何かあった際の連絡先や対処について事前に確認しておくようにしてください。
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