しつこい酔っぱらいにはご用心!
お酒が入ったひとたちが集まる場では、思わぬトラブルのとばっちりを食らう可能性も。めんどうだと察知した人からはすぐに離れて、関心がないことを強調するのが大切
深刻な犯罪にまで巻き込まれる可能性は少ないですが、特に夕刻以降の街を歩く際に気をつけてほしいのが、酒場だけでなく公園や街角などでもしばしば遭遇する、酔っぱらいたちのしつこい絡みやそそのかし。アルコール中毒がひとつの社会問題でもあるフィンランドでは、お酒の買える時間を厳しく制限することで取り締まりを強化してはいるものの、たちの悪い酔っぱらい同士が喧嘩したり、通りすがりの市民に迷惑をかける事例が後をたちません。
酔っぱらいが声をかけてきても、立ち止まったり反応せずに、とかく無視することが肝心。バーやクラブなどで飲んでいて誰かが声をかけてきた場合も、相手がすでに酩酊状態にあるようならば、さっとその場を離れるようにします。また特に金曜の夜や祭日・イベントの日は、公衆秩序が乱れやすい傾向にあるので、やっかいそうな場所には出かけないよう気を配るのが無難です。
そしてもちろん、現地の人の目を見張るアルコール摂取量やご当地の強い蒸留酒などに目が眩んで、自身も酒に呑まれることのないようご注意を。極寒の冬につい外でうたた寝したり意識が飛ぶような事態になると、生死にも関わりますよ!
正しい知識がないならば、森のキノコや植物は口にしない!
フィンランドの森で採れる食用キノコは種類豊富だが、もちろん毒キノコもたくさん生えている。正しい知識を持たない限りはうかつに触ったり口にしないのが無難
フィンランドの森では、ベリーやキノコなど、発見者が自由に採取してよいという権利が守られています。けれどとりわけキノコについては、正しい知識もなしに素手で採ったり口にするのはとても危険なこと。食用キノコに混じって森にはいわゆる毒キノコもたくさん生育しており、口にして命を落とす事故も毎年報告されています。また森の植物にも、触れるとかぶれを引き起こすものがあるので、植物採集は、安全な装備で、正しい知識を持った人と行くことをおすすめします。
厳寒期は、凍傷や体力低下に注意して!
凍死の危険もある厳寒の世界では、無理をしないことが大切
12~2月にかけての厳寒期は、南部でもマイナス30度を突破する日もしばしばあります。もちろんラップランドでは、より寒い日が続くこともあるので、日中の観光はもちろん、ウィンターアクティビティやオーロラウォッチングなどで長時間外に出るときは注意を。服装をしっかり重装備にするだけでなく、こまめに温かい室内で暖をとって身体を緩めること、人のあまりいない場所に1人でいかないことなども大切です。また、悪天候時や気分が優れないときは外に出ず、屋外で衰弱したり倒れたりといった最悪の事態を回避するようにしましょう。
ドライブの際には、ロシア国境にうかつに近づかない
まもなくロシア国境に近づくことを警告する立て看板
フィンランドの国土は、東はロシアと、北はノルウェーと、西はスウェーデンとそれぞれ接しています。国土の端をレンタカーなどでドライブしていると、隣国へと抜けるボーダーラインに到達する場合もありますが、とりわけロシアとの国境には、訪問目的がないかぎりは興味本位で近づかないように。ロシアへ入るには数日であっても特別な滞在ビザが必要になるため、これを持たずにうかつにロシアとの国境地帯(陸上国境は国境線から3km、水上国境は同じく4km)に入ってしまうと、国境警備隊に咎められて無用のトラブルに巻き込まれる可能性もあります。国境手前には注意を促す看板も出ているので、なるべく近寄らないことをおすすめします。