第83回 沖縄の歌
ダンナは無類の沖縄好きで(そういうゲイの方はたくさんいらっしゃるはず。沖縄の人たちのあたたかさに触れるとやみつきになるんですよね~)、これまでに50回近く沖縄に行っています(今年もすでに1回行ってて、7月のピンクドットでもDJをします)。ダンナの場合、海とか観光はもう大丈夫で、専らゲイバーとかイベント目当てに行っています。6月23日(沖縄の慰霊の日です)、二丁目で「うちなーかりゆしナイト」というイベントがありました。沖縄出身のバーのマスターたちが主催しているのですが、「ちゅらさん」でおなじみの藤木勇人さんがスーパーバイザーで参加していて、沖縄出身の芸人さんや歌手のライブなどで盛り上がります(去年はアルベルト城間さんがライブを披露。シビれました…ていうか惚れた)
もちろん今回もダンナと二人で出かけ、オリオンビールや古酒(クースー)に舌鼓を打ったり、久しぶりに会う友達としゃべったり(このイベントでしか会わない人とかもして、ちょっと同窓会みたいな感じ)、ゲイサークルのエイサー演舞、芸人さんのライブを楽しんだり。
そして、いよいよ今回のスペシャルゲスト、古謝美佐子さんが大きな拍手に包まれて登場。ふだんめったにライブハウスで歌わないという古謝さんは、フロアを埋め尽くすゲイだらけの会場で、臆するどころか、初めて二丁目に来た時の話で盛り上げたり、歌詞に「新宿二丁目」と織り込んでくれたり(そのいちいちに拍手喝采&指笛が起こります)、素晴らしい歌とトークを披露、気づけば1時間以上も歌ってくれて、アンコールのラストでは、全員で「花」を大合唱…人前でめったに涙を見せないダンナが、この時ばかりは泣いていました。
主催者の方(レインボー祭りに実行委員長さんだったりします)も、古謝さんのライブで人が集まるかどうか心配だったそうですが、ふたを開けてみたら超満員で、もう、奇跡のような盛り上がりでした(古謝さんも「1000人の会場よりも熱い!」と喜んでくれてました)。ダンナと、みんなと、素晴らしい時間を過ごせて、幸せでした。
二丁目の人たちは耳も肥えてるし(本物志向)、たぶん、沖縄の歌の、悲しみに裏打ちされた陽気さとか、平和を愛する心とか、きっとゲイに通じるものがあるんだろうね、とか、慰霊の日に、二丁目で沖縄の歌を聴きながら、すでに天国に行ったたくさんのゲイの方たちも(先日亡くなったゲイの学生の方も)聴いてくれてたらいいね、少しでも供養になったかな、とか話しながら、家路につきました。