ギリシャ/ギリシャ基本情報

ギリシャのエリアガイド(4ページ目)

神々しい古代遺跡などの世界遺産、エーゲ海やイオニア海の島々、独特な魅力を放つ本土のリゾートなど、地域によって多彩な見所を備えるギリシャ。現時点の地方行政区分では13の地方に区分されていますが、初めてギリシャへの旅を考えている人にもわかりやすく、人気の観光地を中心に5つのエリアにまとめてみました。

有馬 めぐむ

執筆者:有馬 めぐむ

ギリシャガイド

イオニア海の島~コルフ島、ケファロニア島、ザキントス島など

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コルフ島のヴラヘルナ修道院

ギリシャ本土の西、イタリアとの間に広がるイオニア海の島々をイオニア諸島といいます。コルフ(ケルキラ)島、パクシ島、レフカダ島、イタキ島、ケファロニア島、ザキントス島、キティラ島の七つの島々です。

最も有名なのはコルフ島。トルコの支配下にあったエーゲ海とは異なり、ヨーロッパ列強国に支配されてきたため、イギリス、ヴェネツィア、フランスの西欧的な影響が色濃く残っています。それがギリシャ独自の文化と混じり合い、美しい街並みを形成し、独特な魅力を放っています。

ケファロニア島はイオニア海で最大の島。ニコラス・ケイジ主演の映画『コレリ大尉のマンドリン』(2001年)の舞台になったことで近年、人気が出てきた島です。美しい海岸線と山岳地帯の雄大な自然が楽しめます。

ザキントス島は、青の洞窟群、絶滅危惧種のウミガメ、カレッタ・カレッタが産卵にやってくるビーチでの保護活動が有名です。最近ではアニメ『紅の豚』(1992年)で難破船のある海岸シーンのモデルになったと言われるビーチを訪れる日本人旅行者も増えています。

他にも小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの生地レフカダ島、伝説的な詩人ホメロスの『オデュッセイア』で主人公のオデュッセウスが帰り着く故郷との説があるイタキ島などがあります。

夏季のオンシーズン、アテネからコルフ島、ケファロニア島、ザキントス島には毎日フライト(所要時間約1時間)があります。各島には本土のパトラやキリニから船便も出ています。

ギリシャ中部、北部~天空の聖地メテオラ、第二の都市テッサロニキ 

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メテオラの奇岩群の頂上に建てられた修道院

ギリシャ本土の中部、アテネから車で約5時間ほどのメテオラには巨大な奇岩群がそびえたち、それらの頂上には修道院が建てられています。修道院群は奇岩に囲まれ、まるで空中に浮かんでいるように見えます。世界遺産に登録されており、オンシーズンは世界中から大勢の旅行者がこの圧巻の風景を目的に訪れます。メテオラに宿泊施設はないので、麓の村であるカランバカに滞在します。

中部地方には古代ギリシャの宗教的中心地として栄えたデルフィもあります。古代には世界の中心と考えられており、アポロンの神託が行われていました。近くの町アラホヴァもギリシャの冬季のリゾートとして人気があります。

アテネ発着のデルフィやメテオラを訪ねる日帰りや1泊2日のツアーがあります。

北部にはギリシャ第二の都市テッサロニキがあります。北部の商業都市として発展してきた町で、ビザンティン時代の美しい教会が多く点在します。国際空港があり、毎日アテネから複数のフライト(所要時間約1時間)があります。鉄道(所用時間約7時間)でも1日にかなりの本数のアクセスがあります。

テッサロニキ近郊の見所としてはアレクサンドロス大王生誕の地ペラ。テッサロニキから約40kmで博物館と遺跡があります。アレクサンドロス大王の父、フィリッポス2世の墳墓、宮殿跡があるヴェルギナの地も必見です。

他にも北部にはギリシャ正教の聖地で女人禁制のアトス山、北部随一のリゾート地ハルキディキなどがあります。

ギリシャへの旅といっても、アテネ周辺、エーゲ海の島、イオニア海の島、本土南部、中部、北部など、地域によって異なる多彩な魅力に溢れていることがおわかりいただけたと思います。ぜひ訪ねてみたいギリシャを見つけて、楽しい旅のプランを練ってください。
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