給水や排水、ガスなどの配管を通すスペースのこと。パイプシャフトともいう。間取り図では「PS」の略号で記載されている。電気用の配線だけを通す場合は「EPS」と表記されることもある。
モデルルームなどで少し詳しい間取り図を見る機会があったら、このPSの位置を確認したい。トイレや浴室の排水管が通っている場合は、勢いよく水が流れるので音が響くことがあるからだ。主寝室とPSとが接しているような間取りだと、寝ているときに上の階の水の音が気になるかもしれない。通常なら主寝室とPSとの間に収納を配置するなど、設計上の配慮がされているはず。
もし主寝室とPSが接している場合は、遮音対策がしてあるかどうかをチェックする必要がある。遮音性能の高い材料を排水管に巻きつけたり、PSを囲む石膏ボードを二重張りにしたりといったことだ。
間取り図に書かれている略語にはPSのほか、SKやMB、DSといったものがある。このうちSKはぞうきんや靴などを洗うためのスロップシンク(洗濯流し)のこと。バルコニーにあることが多いが、洗面所やキッチンに設置されることもある。スロップシンクなのになぜSK? と疑問に思うかもしれないが、どうやら部材メーカーの製品番号に由来するものだと思われる。
MBは水道、ガス、電気のメーターを設置するメーターボックスの略。住戸の外からメーターをチェックできるよう、玄関脇などに設置するのが一般的だ。また、換気扇の排気用の太い管をダクトといい、このダクトを通すスペースをDS(ダクトスペース)と表記している間取り図もある。
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