世界遺産/アメリカの世界遺産

サルバドール・デ・バイア歴史地区/ブラジル(4ページ目)

カンドンブレ、サンバ、アシェ、カポエイラを生んだ音楽とダンスの都サルバドール。黒人・白人・黄色人種はもちろん、あらゆるタイプの混血が存在し、アフリカ・南米・ヨーロッパの文化を融合させて陽気な多文化共生都市を築き上げた。今回はブラジルの世界遺産でアフロ・ブラジル文化の中心地、「サルバドール・デ・バイア歴史地区」を紹介する。

長谷川 大

執筆者:長谷川 大

世界遺産ガイド

サルバドールへの道

ラセルダ・エレベーター

庶民の足となっているラセルダ・エレベーター。防衛上の理由からだろうが、サルバドールには坂がとても多い

■エアー&ツアー情報
ブラジルは地球のほぼ真裏に位置する国。日本からブラジルへの直行便はない。中東やヨーロッパ、北アメリカを経由して一旦ブラジルの大都市サンパウロやリオ・デ・ジャネイロ、ブラジリアに入るのが一般的だ。

いずれの都市からもサルバドール行きの長距離バスが出てはいるが、サンパウロから約1,500km、リオ・デ・ジャネイロから約1,200km、ブラジリアから約1,000kmも離れているので国内線を利用したい。

格安航空券で25万円前後から、ツアーは7日間30万円前後から。

■周辺の世界遺産
さほど近くもないが、サルバドールから約250kmの位置に「サンクリストヴォンの町のサンフランシスコ広場」、約400kmに「ディスカヴァリー・コースト大西洋岸森林保護区群」がある。

リオ・デ・ジャネイロには「リオ・デ・ジャネイロ:山と海の間のカリオカの景観」、サンパウロから約150kmには「サウス-イースト大西洋岸森林保護区群」がある。また、ブラジリア中心部は「ブラジリア」として世界遺産登録されている。

ブラジルに行ったら「イグアス国立公園」は必見だ。サルバドールから2,000km以上離れているので国内線を駆使せざるをえないが、ここは全世界遺産中でも最大のインパクトを持つ物件のひとつなので、なんとしてでも訪れてほしい。

カーニバル&世界遺産が楽しめる街といえばリオ、サルバドール、そしてオリンダだ。ブラジル西部の街オリンダはサルバドールから約700kmと少々遠いが、「オリンダ歴史地区」という世界遺産があり、カーニバルもブラジル三大カーニバルのひとつに数えられている(他のふたつはもちろんリオとサルバドール)。

サルバドールのベストシーズン

メルカド・モデロ

メルカド・モデロ。土産物屋やカポエイラを気軽に楽しむならここへ!

ブラジルは南半球に位置するので季節は日本と反対になる。ただ、サルバドールは熱帯雨林気候なので1年を通して暑く湿潤で、気温の変化があまりない。盛暑(1月)の平均最高気温は約30度、冬の平均最低気温は約21度。

雨期は年によって多少ずれるが、だいたい秋から冬にかけての4~7月。海があり、開放的な地域でもあるので、ベストシーズンは夏の10~3月前後になるだろうか。

特に盛り上がるのが2~3月にかけて開催されるカーニバルだ。リオ・デ・ジャネイロをはるかに超える熱狂ぶりを見せるが、治安的に非常に危険なシーズンでもあるので、行動には十分気をつけたい。

世界遺産基本データ&リンク

ロザリオ・ドス・プレートス教会

ペロウリーニョ広場近くにあるロザリオ・ドス・プレートス教会。素朴な教会だがパステル・カラーが非常に美しい

サルバドールの街並み

サルバドールの街並み

【世界遺産基本データ】
登録名称:サルバドール・デ・バイア歴史地区
Historic Centre of Salvador de Bahia
国名:ブラジル連邦共和国
登録年と登録基準:1985年、文化遺産(iv)(vi)

【関連サイト】

 

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