ザンビアとジンバブエにまたがるヴィクトリアの滝(ビクトリアの滝)

ヴィクトリアの滝と深い渓谷

ヴィクトリアの滝。川幅と水量ではイグアスの滝に及ばないが、落差と渓谷の深さ・複雑さでは三大瀑布随一を誇る

ナイアガラ、イグアスと並び世界三大瀑布(ばくふ=滝)に数えられているヴィクトリアの滝。滝の高さは最大約110m、幅は1700メートルにおよび、雨季の水量は最大で毎分5億リットル(乾季最小時で1,000万リットル)、水煙は高さ500メートルにも達し、30キロメートルも離れた場所から確認できるという。

今回はアフリカ屈指の観光地でもあるザンビアとジンバブエの世界遺産「モシ・オ・トゥニャ/ヴィクトリアの滝」を紹介しよう。

ヴィクトリアの滝を歩こう!

ジンバブエ側から見たヴィクトリアの滝

ジンバブエ側から見たヴィクトリアの滝。これでも水が少ないシーズンで、もっとも水量の多い4~5月には水煙に覆われて滝が見えないこともある

ザンビア側のモシ・オ・トゥニャ国立公園のゲートをくぐり、熱帯雨林を思わせるシダや木々を抜けると河原が見えてくる。辺りには大地を揺るがすゴーッという轟音。木々の上に舞い上がった水煙は空で雲とつながっている。この景色が現地の言葉でモシ・オ・トゥニャ(雷鳴とどろく水煙)と呼ばれる名前の由来となっている。

しかし、川の流れは思ったほど強くないし、水量も少ない。雨季後半~直後にかけてザンベジ川はその川幅いっぱいに流れるが、乾季後半にもなると川はいく本もの筋に分かれ、水量は数十分の一に減ってしまう。

水煙を目標に定めると、河原を歩き、ボートで川を横断して中央の島を目指す。1855年11月16日、ヨーロッパの人間としてはじめてこの滝を目にした探検家デイヴィッド・リビングストンが感激のあまり自分の名を木に刻み込んだというあのリビングストン島だ。
デビルズ渓谷

滝が大地を削って誕生したデビルズ渓谷。左がヴィクトリア・フォールズ・ブリッジ (C) JackyR

水量の少ない時期(おおむね8~1月)にのみ催行される「リビングストン島ツアー」ではこのようにヴィクトリアの滝の真上を歩く。これがおもしろい!

リビングストン島にたどり着くと、その向こうに大きな川が現れる。ザンベジ川の本流で、この流れが爆音とともに落下してヴィクトリアの滝の主役、メイン・フォールとなる。

目の前に水煙が上がり、風向きが変わるたびにスコールのようなシャワーが降ってくる。太陽の反対方向にはつねに虹が出ていて、カラフルな蝶々が舞っている。滝の向こう、ジンバブエ側の観光客がこちらを指さしている。「あんな所に人がいるよ!」。そんな声が聞こえてきそうだ。

そんなとき――。黒人のガイドに目をやると、滝のすぐ手前の岩に飛び乗るや、滝に飛び降りた!