動きつづけるヴィクトリアの滝とユニークな生態系

ヘリコプターから眺めたヴィクトリアの滝

ヘリコプターから眺めたヴィクトリアの滝。左がザンビアとジンバブエ国境に架かるヴィクトリア・フォール・ブリッジ

ヴィクトリアの滝を形成する玄武岩の台地ができたのは約1億8千万年前。そして下流にあるマガディカディパン周辺の隆起によってザンベジ川がこの台地を流れるようになったのが250万年前だといわれている。ザンベジ川は現在のヴィクトリアの滝から80kmほど下流にある台地の末端で巨大な滝となって流れ落ち、それがヴィクトリアの滝となった。

ヴィクトリアの滝は流れるほどに台地に亀裂を刻み込み、亀裂は水の流れを受けて広がって谷となり、新たな滝が形成されていく。こうして滝の上流に新たな滝が生まれ、さらにその上に滝が誕生する。現在滝は8つ目で、9つ目の亀裂が確認されており、数千~数万年後には新たな滝が誕生するという。滝の下流域に広がるデビルズ渓谷はかつての滝の名残なのだ。
上空から眺めたヴィクトリアの滝

上空から眺めたヴィクトリアの滝とその周辺。今後も滝は次第に上流へと移動し、さらに複雑な渓谷を築き上げていく

滝の周囲は雨季以外はほとんど雨が降らないサバナ気候で、乾季には砂漠同然に乾燥する。しかし、滝から舞い上がる水飛沫が動植物を育み、滝の周辺にオアシスのようなユニークで豊かな生態系を生み出している。

植物は約1000種、哺乳類は約30種、鳥類は400種以上が生息しており、魚類の場合、上流域で約80種、下流域で約40種が確認されている。特殊な生態系から固有種も少なくない。このため動物サファリやバードウォッチング、フィッシングも人気のアトラクションとなっている。