マンション物件選びのポイント/マンションの間取り

誰も教えてくれない間取りの見方9. 部屋の配置(2)(2ページ目)

前回の「誰も教えてくれない間取りの見方8. 部屋の配置(1)」に引き続き、部屋の配置ついてお話しします。自宅で一番長い時間使う部屋である寝室を中心に、暮らしやすい部屋の位置を考えてみましょう。自分の暮らしに合った部屋の配置を具体的にイメージしてみてください。

大久保 恭子

執筆者:大久保 恭子

これからの家族と住まいガイド

 

クローゼットは寝室より洗面室にあったほうがいい

寝室にクローゼットがついているというのが、一般的で当たり前のようになっていますが、これは実はあまり便利ではありません。衣類の着脱は洗面室でするため、そこにクローゼットがあるほうが便利です。大きな鏡も洗面室にあるため、服のコーディネートのチェックや服に合わせたヘアースタイリング、お化粧がワンストップでできるので便利です。

洗濯機(この場合は乾燥機付き洗濯機)も洗面室に置くのが一般的ですから、乾いた洗濯物を元のところにしまうのも、洗面室にクローゼットがあればスムーズです。洗面室に行く→洗濯機の中から洗濯物を取り出す→クローゼットにしまう、という手順ですみます。

一方、寝室にクローゼットがあると、洗面室に行く→洗濯機の中から乾いた洗濯物を取り出す→寝室に行く→クローゼットにしまうというように、部屋を移動する分だけ手順が増えてしまいます。そのため、洗濯物を元のところにしまう作業が面倒くさくて、寝室の床に積み上げたままになりがちです。そこから必要な衣類を発掘して着るという、洗濯物が常時片付かない家庭も多いのです。部屋移動というたったひと手間が省けるだけで、片付けやすさは倍増するようです。洗濯機から近い洗面室内にクローゼットがある配置の効果は、思いのほか大きいのです。

とはいえ、洗面室にクローゼットを設ける先進的な配置の間取りには、めったにお目にかかれません。この記事を見たどこかの不動産会社さん、洗濯室とクローゼットがつながっているプランを考えていただけませんか。

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