10月13日の朝日新聞一面で、日本における「ゲーテッド・コミュニティ」が取り上げられ、話題になっているようです。今回はそのマンション版について、近年の物件なども取り上げつつ解説いたします。

ゲーテッド・コミュニティとは?

ゲーテッド・コミュニティとは、ある居住区画をフェンスや塀などで囲い、防犯センサーや監視カメラを設置するなどセキュリティを強化し、その区画内に住む人の安全性を高めるという手法です。アメリカでは高級住宅街を中心にすでに広がっていた方法ですが、先の新聞記事は、日本でもそのような街やマンションがだいぶ増えてきた、という内容でした。

ゲーテッド・マンション(ゲーティッド・マンション)とは

ゲーテッド・マンションのイメージ写真
ゲーテッド・マンションでは敷地内に日常生活に必要な施設が整えられていることが多い。写真はイメージ。
ゲーテッド・コミュニティの考え方を採用しているマンションを「ゲーテッド・マンション(ゲーティッド・マンション)」と言います。ガイドが初めてその言葉を耳にしたのは4年ほど前で、その時はまだあまり聞き慣れないものでした。ゲーテッド・マンションは、敷地を塀でぐるりと囲んでその中を守るという意味で中性ヨーロッパ時代の城塞都市に似た造られ方をしているため、「城郭型マンション」とも呼ばれているようです。

一般的には、広大な土地に比較的大規模なマンションが建てられ、敷地の中心に広い中庭があり、それを囲うように住棟が配置されます。敷地の外に出なくても日常生活が送れるように、敷地内にコンビニエンスストア、フィットネスルーム、キッズルームなどが完備されることも少なくありません。そして敷地の周りには、高さ2mを超す柵や門扉が設置され、ゲートには厳しいセキュリティチェックがあり、基本的に住民以外の人は出入りできないため、高い防犯性を得られることが特色になっています。

ゲーテッド・マンションの長所・短所

日本では昨今の防犯意識の高まりから、防犯性を売り物とした新築物件としてゲーテッド・マンションが注目を浴びています。すでにゲーテッド・マンションに住む人の感想では、「安心して子どもを遊ばせることができる」とそのメリットを喜ぶ方が多いようです。

しかしその一方で、周辺住民からは、そこだけが閉鎖された街となっていることを危惧する声もあがっているようです。もともと日本では、近隣同士で助け合い、声を掛け合ってその地域の防犯性を保っていたのですが、最近犯罪が増えてきた背景にはそのような地域コミュニティ力の弱まりも一つの原因と考えられていますから、ゲーテッド・マンション、ゲーテッド・コミュニティの出現が地域のコミュニティ力を弱めるのではないか、という懸念があるのでしょう。

それでは次のページで最近のゲーテッド・マンション事例をまとめます。