夏のレッスンを乗り切る正しい水分補給
これから暑い季節がやってきます。ただでさえ、喉が渇く夏。上手に水分補給をして優雅にレッスンしましょう!レッスン中の水分はどのように選んでいますか? 今はいろんな水分が簡単に手に入る時代です。何をどう選べばよいのか迷うこともありますね。ちょっとレッスン中の水分について考えてみましょう。
夏の水分補給
■レッスン中の水分
- スポーツドリンク
- 麦茶や緑茶
- 飲料水
だいたいこの3種類に絞られるのではないでしょうか?
1. スポーツドリンク
コンビニ、ドラッグストアなどで沢山のスポーツドリンクが販売されています。筋肉疲労を軽減してくれるものなど、用途も多様です。気を付けなければならないのは、糖分。スポーツドリンクには糖分が結構入っています。スポーツドリンクを大量に摂取すると糖尿病を誘発するという研究結果も出ていますね。
レッスンは繰り返し受けるものですから、スポーツドリンクを毎回摂取するのは避けた方が良いかも知れませんね。
◎ここでワンポイントアドバイス! 「飲むときはちびりちびりと」
喉が渇くとどういう現象が起きるかご存じですか? なんと、上体の柔軟性が失われるんです。
どういうことかというと、椎間板は脊柱の骨と骨の間に存在する円形の線維軟骨のことですね。椎間板ヘルニアとかでよく聞くあれです。通常は水分を含んで膨らんだようになっていて、弾力があります。レッスン中は椎骨にかかる衝撃を吸収する役目をしています。ところが、喉が渇くと、椎間板の水分が血中濃度を保つために体内に放出されるそうです。椎間板の水分が抜けると、椎間板が少し薄くなってきます。すると、骨と骨の間が狭くなり、脊柱の可動域が制限されてきます。その結果、上体の柔軟性が失われてしまうんです! 驚きですね。
喉が渇いたと感じたときには、すでに椎間板から水分が抜け出ていますので、喉が渇く前に水分補給をすることが大事になってきます。飲む分量はガブガブではなく、ちびりちびりと、そして何度も。
バーレッスンの時はバーのすぐそばにボトルを置いて、1~2ステップ毎に水分補給をするといいのではないでしょうか? センターレッスンでも同様に。
2. 麦茶や緑茶
夏はキンキンに冷えた麦茶!という方もいらっしゃるでしょう。冷蔵庫から取り出しガブガブと飲み干すのは夏ならではの光景です。冷えたままだとおいしいけど温度が上がるとのどごしが悪くなるのも事実。レッスン場に持ち込んだときは冷えていても徐々にのどごしが悪くなるかも知れませんね。
◎ここでワンポイントアドバイス!
夏は冷えた飲み物を飲みたくなりますね。冷たいものをレッスン中に口にするのは少し考え物です。折角筋肉を温めて動きやすくしているのに、冷えた飲み物で体を冷やすのはもったいないことです。なので、レッスン中は常温の飲み物がお勧めですよ!
3. 飲料水
私が一番お勧めするのは飲料水です。ただの、お水です。消化が起こらないのでエネルギーが奪われることもない。これが一番望ましいですね。◎ここでワンポイントアドバイス! 「お水に塩を入れる」
夏は汗と共に体内の塩分も放出されます。お水に少しお塩を入れると良いかと思います。私は夏に持ち歩くボトルにはいつも塩を溶かしたお水が入っています。そのお陰か夏バテすることなく、快適に過ごしていますよ~。
まとめ
スポーツドリンクは、栄養素を分解し吸収するのにエネルギーを奪われるのが問題だと思います。バレエのレッスン1回分で考えると、アスリートのように多くのエネルギーを使うことはまずありません。スタジオ内は冷房が完備されていて汗を大量にかくことも稀でしょう。次に、お茶はどうかというと、利尿作用があるとされています。レッスン中お茶を飲んでいて、トイレに駆け込むようなことがあるとしたら、お茶が原因かもしれません。その間レッスンが中断してしまいますね。そういったことも考えると、お水がレッスン中の水分補給としては最適ではないでしょうか?あなたのレッスン中の水分補給は上記3つのうちどれでしたか? お水をお勧めしましたが、「これじゃないと気分が出ない!」という方もいらっしゃるでしょう。ご自分のレッスン内容・時間・体調などを考慮して上手に水分補給してください。