分譲マンションレポート/岡本郁雄の分譲マンションレポート

【取材レポート】ザ・パークハウス 広尾羽澤(2ページ目)

かつて東京市の市長「中村是公」の私邸があり、100年もの間残された広大な屋敷跡地。現在の渋谷区広尾3丁目にあたるその地は羽澤町と呼ばれていました。都心6区では、わずかしかない第1種低層住居専用地域の閑静な住宅地。約8,400平米超の地に全114邸で計画される「ザ・パークハウス 広尾羽澤」の現地とモデルルームをレポートします。

岡本 郁雄

執筆者:岡本 郁雄

マンショントレンド情報ガイド


稀少な3階建てプラン
3棟構成5つのゾーン、エレベーターは5基設置

「ザ・パークハウス 広尾羽澤」のプランニングで、まず注目したのが3階建てであること。かつては、第1種低層住居専用地域と言えば3階建てが定番でしたが、目黒区や世田谷区など地価が高い住居系エリアは、容積算入されない地下住戸を設けるケースが2000年代半ばごろ相次ぎました。

「ザ・パークハウス 広尾羽澤」では、3階建てを採用。高低差もあるのでこれなら居住性の高い住戸プラン、ランドスケープを実現できそうな予感がします。ランドスケープを見ると、北側敷地の保存樹木を広範囲に残しつつ中庭を設けています。東西南北(北向きは保存樹の景色が拡がる)と中庭側に住戸を配することで、住戸同士の見合いを防ぎプライバシーを保っています。
ザ・パークハウス広尾羽澤の模型

「ザ・パークハウス 広尾羽澤」の模型を南側から見た様子

低層で規模がある割に角部屋が多く、模型からも緑地の確保と独立性を持たせたプランニングがわかります。

共用部には、料亭として使用されていた時代の石畳や灯篭なども活用。歴史を継承しつつ、ベージュ系のトラバーチン(大理石)を使用した壁などの組み合わせで、新たな魅力をつくりだしています。
ザ・パークハウス広尾羽澤の模型

ザ・パークハウス広尾羽澤の模型を北側から見た様子

3階建てといっても、石垣に囲まれた台状地でもあり、プライバシーやセキュリティーの面でも安心であることがうかがえます。

閑静な住宅街だけでなく、歴史の継承と独特な敷地状態から得られるプランニングの特異点を考えると、類を見ないプロジェクトとも言えるかも知れません。最も多い面積帯が100平米超という点から、つくり手の土地に対する真摯な姿勢も感じます。

梁の少ないラーメン構造
耐震等級2を取得

同マンションは、建築基準法で規定する耐震強度の約1.25倍の耐震等級2(住宅性能表示における)を取得。各住戸に防災バッグを配布するなど、防災面にも配慮されています。
ザ・パークハウス広尾羽澤のモデルルーム

ザ・パークハウス広尾羽澤のモデルルーム。折り上げ天井、天井カセット式エアコンを標準装備

専有部は、一見すると梁が少なく壁式構造かと思ったのですが、ラーメン構造とのこと。LDや洋室に折上天井、天井カセット式エアコンを採用しておりすっきりしたつくりです。モデルルームタイプの3LDKでは、3基+LD2基の計5基の天井カセット式エアコンが設置されていました。

また、バルコニーに出るとかなりの開放感。屋上に室外機の設置スペースを設け、1階から3階まで全戸屋上対応。こうした面は、低層3階建てならではのメリットでしょう。
ザ・パークザ・パークハウス広尾羽澤のモデルルーム

「ザ・パークハウス 広尾羽澤」のモデルルーム。折り上げ天井、天井カセット式エアコンを洋室にも標準装備

24時間の有人管理体制やコンシェルジュカウンターの設置、電話操作での機械式駐車場の出庫予約など暮らし易さに配慮したサービスも導入しています。

12月上旬のHPオープン以降で、約1800件超の事前反響。地権者住戸もあり実際発売される住戸数が68邸であることを考えると、かなりの反響数と言えるでしょう。歴史ある類稀なロケーションとそれに応えるプランニング。邸宅街でのマンションを探すならぜひ検討したい逸邸だと思います。


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