東急田園都市線「池尻大橋駅」徒歩6分、
総戸数205戸『アトラス池尻レジデンス』が誕生
今月18日、旭化成不動産レジデンスが新分譲マンションプロジェクトを発表した。名称は「アトラス池尻レジデンス」。交通アクセスは東急田園都市線「池尻大橋」駅から徒歩6分、地上11階建て総戸数205戸の大規模マンションである。現地は、池尻大橋駅と三宿(信号)の間。246号線(上には首都高3号線)から少し住宅街に入った立地だ。渋谷から直線距離で2.2kmの近さも魅力だが、バス便が豊富なこともこの界隈の特長といえる。スーパー「オオゼキ」がすぐそば(1分程度)に、「小田急OX」も徒歩5分程度で、日常の買い物は格別に便利。洒落た飲食店も多い。世田谷公園はじめ、目黒川など自然の点在する街並みでもある。加えて特筆すべきは、教育施設も充実したロケーションであること。北の丘を上がれば、駒場東邦や東京大学駒場キャンパスなど有名校が集まっている。
設計はネクストアークテクト&アソシエイツである。東戸塚の大規模マンションや江戸川同潤会アパートメントの建て替えなど、旭化成時代からのペアリング。外観デザインは、これまでのシリーズを踏襲した淡いベージュに、開口部はダークブラウンで引き締めたスタイルだ。南方向を向いた地形であるにもかかわらず、あえて真南に建物を振り向け、雁行を施して、通風採光の向上を図った。
さらに今回は、大ぶりで1枚1枚が風合いの異なるタイルを用い、またバルコニー下部などは凹凸の出る張り方をあえて取り入れ、時間によって異なる陰影の豊かさを醸し出すこだわりを追及している。青田売りには、何とも把握の易くない外観といえよう。それだけにじっくり時間をかけて理解したい。
「くらしノベーション」のアイデアをマンションに
住宅業界における旭化成グループの特徴を挙げるならば、素材とコンセプトであろうか。素材は軽量・高耐久・高耐火性能を誇るALC板「へーベル」が注文住宅分野で。コンセプトは、おもに都市における暮らしの変遷を商品企画にいかす技法に長けている。「二世帯住宅」「三階建て一戸建て」「ペットと暮らす」などは誰でも一度は耳にした、あるいは住宅街で見かけたことがあるのでは。数年前から、普及に力を入れているのが「+NEST」(プラスネスト)。ネストは「巣」という意味。子育て環境を意識した間取り設計、設備改良を具現化したアイデアの集大成である。
「アトラス池尻レジデンス」に導入されるものでいえば、家族で囲めて収納力もあるペニンシュラキッチンや室内物干しのシーリングフックなど。事前予約制で見学できるモデルルームでは、その使い勝手を体感できる。とくにダイニング側一面に収納棚が設けられた奥行95cmのキッチンは必見である。
用地買収をしないマンションデベロッパー
マンションデベロッパーとしての旭化成不動産レジデンスのその最たる特徴は、用地買収をせず、建て替え事業に特化した点であろう。他に類を見ない方針は、へーベルメゾンで培った土地所有者に対するソリューション技術の活用が背景にある。老朽化マンションは、今や社会問題のひとつ。なかでも深刻なのが、旧耐震の建物である。解決の実行が容易でない課題に対し、同社が持てる知識と実績は、関係する役所との折衝にはじまり、区分所有者間の合意形成における手順や細部にわたる設計のアイデアなど、一朝一夕には成し得ることのできないノウハウが凝縮されている。
ひとつの建て替え案件が完結するには長い年月を要する。資本の回転を重視する大勢のデベロッパーには、本腰を入れて取り込みにくいスキームともいえなくもない。旭化成不動産レジデンスは、前身の時代から含め、すでに15件のプロジェクトを着工。「アトラス池尻レジデンス」は14番目にあたるという。
【関連記事】
渋谷「公園通り」にマンション計画
ヴィンテージマンションの建替え
【フェイスブック】
高級マンション
Copyright(C)2006 MH3 Inc. All rights reserved.