スイス3大名峰をめぐる12日間の旅(2ページ目)

3日目　サンモリッツ滞在

高級リゾート地として世界的に有名なサンモリッツ。5つ星ホテルやブランドショップが立ち並ぶ村の中心部は、お洒落な雰囲気に包まれています。サンモリッツから四方に鉄道やバスの路線が伸び、名峰ピッツベルニナをはじめとするベルニナアルプスをめぐることができます。

サンモリッツ周辺のエリアで外せないのがベルニナ線。絶景列車、ベルニナエクスプレスが走る鉄道路線です。サンモリッツから終点のティラーノ（イタリア）まで約2時間半。車窓から迫力満点の山岳風景が現れます。
数々の氷河や山上湖、ラーゴ・ビアンコなど、沿線のみどころも尽きません。中でもおすすめは、ディアヴォレッツァ展望台。途中駅のベルニナディアヴォレッツァからロープウェイで標高3000ｍの展望地点まで上がると、ベルニナアルプスの壮大な景観が広がります。

4日目　サンモリッツ滞在

サンモリッツ周辺には、訪れてみたい谷もたくさんあります。中でもおすすめがロゼックの谷。サンモリッツの隣村、ポントレジーナから南西に向かって伸びる谷です。

この谷は車の乗り入れが禁止されているので、ハイキングまたは馬車で谷奥を目指します。アップダウンの少ないコースなので、ハイキング初級者でも行きやすい。川沿いの快適な林間コースを進むと、突然視界が大きく開け、氷河に抱かれたアルプスが姿を現します。谷奥にはレストランが一軒。川のせせらぎの音に耳を傾けながらテラス席で食べるランチは格別です。

お腹をいっぱいにした後は、馬車を利用してポントレジーナまで戻ると良いでしょう。

5日目　サンモリッツ～（氷河特急／8時間）～ツェルマット

サンモリッツからツェルマットまでの移動ルートはいくつか考えられますが、一番人気はグレッシャーエクスプレス（氷河特急）。スイスの山岳地帯を東西に横断する絶景列車で、サンモリッツからツェルマットまでの270キロを、8時間で結びます。

平均時速は約35キロ。「世界一遅い特急列車」とも呼ばれますが、数々のトンネルや橋を越えながら、山深い地域を分け入るように進みます。「氷河特急」の名前の由来になったのが、中間付近にあるローヌ氷河。手前でトンネルに入るため、車窓から見ることはできません。ローヌ氷河もぜひ見たいという場合は、途中駅のアンデルマットで下車、峠越えのバスを利用することになります。
氷河特急は新型のパノラマ車両を導入しているので、天井部分まで広がる大きな窓からのんびり景色を楽しむことができます。座席まで運んでくれるランチの手配も可能。要所ではイヤホンを使って案内テープを聞くこともできます。（日本語あり）　8時間の乗車でも決して飽きることはないでしょう。