湖畔の工業都市タンペレのおすすめ観光スポット10選(3ページ目)

トーヴェ・ヤンソンとムーミン谷の世界観を五感で楽しむ
世界でひとつのムーミン美術館

日本人でも知らない人はほとんどいないであろう、フィンランド生まれの大人気キャラクターといえば、やっぱりムーミン！ 以前からタンペレの美術館内に人気を博していたムーミンのミュージアムは、いったん休館したのち、2017年6月に、タンペレ駅東側にあるタンペレホールの建物内に移転しリニューアルオープンを果たしました。

展示品は、旧ミュージアムから引き継いだ、作者トーヴェ・ヤンソンの愛情がこもった原画の数々や、シリーズのなかで登場するトゥーティッキーのモデルにもなったトゥーリッキ・ピエティラが制作した繊細なミニチュアフィギュアやジオラマ作品はもちろんのこと、敷地面積も増えた分、新しい展示も数多くお目見えしています。

トーヴェが描き続けていた元祖・ムーミンの世界はいつもどこかシュールで、ほの暗くて、意味深なムード。この美術館ではそんな本来のムーミン谷の世界観に浸ることができ、作品やキャラクターに対するイメージもきっと一新されることでしょう。いっぽうで、目で見るだけでなく、耳でお話を聞きながら鑑賞したり、手で触って確かめたり、といった五感で楽しむ展示もたくさんあり、子供から大人まで、思い思いにムーミンの世界を楽しむことができるはずです。館内にはミュージアムショップやライブラリーもあり、展示を満喫して会場を出たあとも引き続き楽しめる工夫が満載です。

＜DATA＞
■Muumimuseo（ムーミムセオ／ムーミン美術館）
住所：Yliopistonkatu 55, 33100 Tampere
TEL：+358 3 243 4111
アクセス：タンペレ駅から南東方向に徒歩約10分
開館時間：火～金曜9:00～19:00、土・日曜11:00～18:00
休館日：月曜
入場料：12ユーロ、17歳以下6ユーロ

ユニークな博物館が大集合した総合施設ヴァプリーッキ（Vapriikki）

中心街の川沿いに立ち並ぶ1800年代のレンガ造りの旧工場群のひとつが、役目を終えてからも、まさに「工場」を意味するヴァプリーッキという名前の文化施設に作り替えられて、今なお多くの人を集めています。ヴァプリーッキはいわば、博物館の博物館。多彩なテーマを扱ったミュージアムがなんと10以上も、大きな建物内に収まっており、エントランスで入場料を払えばそのすべてを鑑賞することができるのです。

ミュージアムの展示テーマや内容は期間ごとに入れ替わるのですが、2017年7月現在見ることができるのは、郵便局博物館、フィンランドゲーム博物館、自然史博物館、メディア博物館、そしてフィンランドの国技であるアイスホッケー博物館などなど。いずれもタンペレやフィンランドの風土や暮らしに根ざしたユニークな博物館ばかりで、子どもが楽しむことを意識した、体験型の特設コーナーもたくさん。休憩用のカフェや充実したミュージアムショップもあるので、親子でも友人同士でも飽きることなく楽しめる総合施設です。

＜DATA＞
■Museokeskus Vapriikki（ミュージアムセンター・ヴァプリーッキ）
住所：Alaverstaanraitti 5, 33101, Tampere
TEL：+358 3 5656 6966
アクセス：中央駅から北西方向に徒歩約15分
開館時間：火～日曜10:00～18:00
休館日：月曜
入場料：12ユーロ、子供6ユーロ

※次ページでは、タンペレならではの旧工場やレンガ倉庫を利用したアミューズメント施設やデザインショップを紹介！