セクシュアルマイノリティ・同性愛/LGBT

世間のみなさんに読んでほしい「LGBT」入門(6ページ目)

最近メディアでもLGBTという言葉を聞く機会が増えてきたと思います。が、ストレートの方たちの中には何のことかわからないという方も多いはず。なぜ性的少数者じゃなくLGBTと言われるようになったのか、も含めて、LGBTのキホンについてお伝えいたします。

後藤 純一

執筆者:後藤 純一

同性愛ガイド

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Transgender(トランスジェンダー)

チャズ・ボノ

シェールとソニー・ボノの娘として生まれたチャスティティは、FTMトランスジェンダーで、後にチャズ・ボノと改名。タレントとして活躍しています。

多くの人は性自認が生物学的性と一致していますが(シスジェンダーと言います)、そうではない人(トランスジェンダー)もいます。

1.生まれつき自分の身体の性に違和を覚え、第二次性徴の発現をとても苦しく感じ、できれば身体の性を変えたいと望む人は、クリニックを受診し、ホルモン療法や性別適合手術を受け、戸籍上の性別をも変更し、望む性へとトランスすることができます(2004年の性同一性障害特例法によって可能になりました。ただし、結婚していないこと、未成年の子がいないこと、などの要件が課されています)

2.身体まで変えなくても、ときどき女装(男装)したりすることで性別違和を解消している(あるいは、諸事情により手術をあきらめた)方もいらっしゃいます。(詳しくはこちら

1のタイプの方(Transsexualとも言います)は、性同一性障害者という呼び名で認知されていますが、性同一性障害とはあくまでも治療や手術を受けるための診断名であって、本来は病気でも障害でもありません(そういう意味で、欧米ではトランスジェンダーの非病理化が進んでおり、フランスなどでは手術を受けなくてもパスポートなどの性別変更が可能になっています。また、5月に改訂されるアメリカ精神医学会のガイドラインDSMから正式に性同一性障害が外されることが決まったようです)

男性から女性へのトランスを望む人をMTF(Male To Female)、女性から男性へのトランスを望む人をFTM(Female To Male)、性自認が男性でも女性でもない人(またはどちらでもある人)をFTXと言います。

トランスジェンダーの著名人は、『マトリックス』の監督であるラナ・ウォシャウスキー、タレントのチャズ・ボノ、タレントのアマンダ・ルポールなどなど。日本では世田谷区議の上川あやさん、NHKにも出ている杉山文野さん、歌手の中村中さん、モデルの椿姫彩菜さんや佐藤かよさん、作家の藤野千夜さん、アーティストのピュ~ぴるさんらが知られています。
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