中之島を望むロケーション
まずは、物件のプロフィールを洗い出してみよう。「パークタワー北浜」現地は、西に淀屋橋、東に大阪城のちょうど中間に位置している。それぞれが半径1kmの円に入り、北は土佐堀川を望む立地である。敷地はスーパーゼネコンの1社である大林組が所有していもの。現地の隣には、同社大阪本社がそびえ立つ。これ以上監視の厳しい現場はないというほどに、施工状況が見守られているといっても良いかもしれない。超高層ならではの視点でいえば、北東から西へ流れる大川(土佐堀川)とそこに浮かぶ中之島が視界を楽しませるところか。大阪の魅力のひとつともいえる歴史的価値の高い建築物が眺められ、またこれも大阪特有の事情とは思うが、緑のある光景がビューに含まれる点は(大きな緑地の少ない都心ならでは)希少性を思わずにいられない。
交通は、大阪市営地下鉄堺筋線「北浜」駅より徒歩5分、大阪市営地下鉄御堂筋線「淀屋橋」駅より徒歩11分、京阪本線 「北浜」駅から徒歩4分とマルチアクセスである。
制振(DFS)を採用
次に建物。総戸数は350戸、41階建ての大規模タワーである。専有部は1LDK~4LDK、面積は37.06~160.03平米。塔の内側にパーキング(駐車場)タワーを収め、外周を住宅棟にしている。それぞれの建物をダンパーでつなぐ連結制振デュアルフレームシステム(DFS)を採用した。壁式構造のパーキングタワーとラーメン構造の住宅棟の、異なる固定周期が合体したこの建物では、ダンバーの性能を発揮しやすく、揺れのエネルギーを吸収する効果は同規模のラーメン構造の建物に対して3倍高まるという。物件ホームページでは、強風に対する低減効果にも言及している。
さらに、住宅棟は4つの長方形を組み合わせることで、それぞれの柱と梁のボリュームをおさえることに成功。おかげで住空間のすっきりとした住まいができあがった。エントランスまわりの雰囲気にも注目。一辺の長さを最大限生かしたゆったりとした車寄せが正面玄関の前を横切り、まるでホテルのような堂々とした風格に仕上がりそうだ。