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北欧雑貨―フィンランドのデザイン(4ページ目)

北欧雑貨を代表するマリメッコ、アラビア、イッタラは、実はすべてフィンランド生まれ。使いやすさを最も重視しつつも、遊び心も忘れない、フィンランドらしいブランドばかりです。そのかわいらしい姿からはすぐには思い浮かばないような、人々の夢や願いが込められているフィンランド雑貨。そういった話も織り交ぜながら、フィンランドのブランド5つをご紹介します。

執筆者:高橋 絵里香

脱・使い捨てを目指すアラビア(ARABIA)

Arabia

思わずコレクションしたくなってしまうアラビアの食器。普段使いにも耐える丈夫さと、ちょっとしたパーティーにも似合う美しさを兼ねそろえている


今回ご紹介する5つのブランドの中でも、最も長い歴史を持つアラビアは、2013年で140周年を迎えました。

1873年創業以来、実用的で美しいながらも「使える」陶器の食器を数々生み出してきました。使う人の日常的なニーズに寄り添って開発されてきたため、厚みによる耐久性と安定感があるのが特徴。そうして生まれた食器は、一世代では壊れないほど丈夫な作りで、親から子へ、さらに孫へと受け継ぐことができるのです。そして、その価値は年を重ねるたびにさらに増していくばかり。普段の日常生活にも、おもてなしの席にも、いろいろなシーンにぴったりとはまることも、愛されてやまない理由でしょう。

ムーミンマグカップ

ファンの多いアラビアのムーミンマグカップ。クリスマスとサマーシーズンには、ほぼ毎年季節限定バージョンが発売されている

廃盤となったアラビアのヴィンテージ品にはコレクターが世界中にいますが、自分が生まれるよりも前の時代の陶器が今、手の中に納まっている感覚は特別なものがあります。そして、その時代の人々の美的センスによって生み出されたものが、現代の私たちの心を和ませてくれていること。時間そのものを不思議と思わずにはいられなくなります。現在日本でも不動の人気を集めているパラティーシも、すでに1969年にデザインされたものです。

140年もの間、世代を越えて繰り返し愛用されてきたアラビアは、物を大切にする心を次世代へ伝えてゆき、使い捨ての消費社会に異を唱えます。アラビアの器は、資源を、地球を、そして自分自身を大切にすることを重んじ、それに適った生き方をすることの重要さを、教えてくれています。

■ARABIA アラビア
ホームページ:アラビア公式サイト(英語)

>> 次は、まだまだ知られていないフィンランドの定番ブランドを2つご紹介!
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