子宮や卵巣の機能をツボによって刺激……鍼灸の利用
子宮と卵巣の機能を回復させるには
冷えから来る子宮や卵巣機能低下には、西洋医学よりも副作用が少ない東洋医学の「鍼灸」が効果的です。経絡やツボを刺激することにより、血の道という部分を浄化、体の芯から温めることができます。
子宮はいわば赤ちゃんのベットであり、お布団です。子宮にダイレクトに効くツボを刺激して、生殖器に関連する腎経という経絡を意識するようにします。不妊症の原因を漢方医学的にとらえると腎精不足(腎虚)と考えることができます。腎精不足とは発育や生殖、栄養代謝に関わる内分泌機能(ホルモン)をつかさどるといわれています。
■お腹周囲のツボ
・臍から4横指の場所
石門(せきもん)…石門の「石」は不妊を表し、原因不明の不妊にも用いられます。
・臍から3横指の場所
大巨(たいこ)…便秘に関連するツボとして有名ですが、卵巣にもつながるツボで月経不順、生殖器疾患に効果があります。
・臍の下3横指と横3横指の場所
■腰周辺のツボ
・仙骨の上から2番目の穴。左右対象に2個ある
胞膏(ほうこう)…子宮の働きをコントロールするツボ。
・次りょうの横3横指にあるツボ。左右対称に2個ある
関元愈(かんげんゆ)…自律神経とも関連があり、リラックスのツボ。
・第5腰椎の横、左右にある。不妊治療でストレスがある人におすすめ。
腎愈(じんゆ)…腹部の血行と代謝の促進を促すツボ。切迫流産、習慣性流産、不妊症に効く。
・ウエストラインの背骨から2横指横(画像参照)。
■足首のツボ
三陰交(さんいんこう)…女性のツボといわれる有名なツボ。冷え症、生理不順によい。
・内くるぶしの突起から4横指の脛骨の少し内側
太谿(たいけい)…足の冷えに効果があり、月経に関連した不調、お腹や腰の冷えに効果がある。
・足の内くるぶしとアキレス腱の間のくぼみにある
どのツボが効くかは、その人の体調によって違いますが、押さえておくべき
ベスト3は「関元」「腎愈」「三陰交」です。
あと仙骨と関元がある丹田(下腹部)をこんにゃく湿布、カイロなどで挟んで温めると芯から温まります。
よもぎ蒸し、漢方蒸し、岩盤浴の利用
よもぎの成分には血液を浄化する作用とタンニンは解毒作用や、体内の有害物質を排泄する働きがあるといわれています。下着を脱いで下からヨモギなどが入った生薬を蒸し、この蒸気を最も吸収の良い粘膜(膣)から生薬の効きめがダイレクトに子宮に入り生理痛・生理不順・婦人科疾患・冷え性などに効果があります。
しばらく終わった後も下半身が温かくなります。女性は排卵日前の低温期~排卵日前後に行くとよいでしょう。
あと身近によもぎ蒸しのサロンがないという方には通販で「よもにん」というよもぎパッドを内側に置くタイプのものや、よもぎの温熱シートを生理用ナプキンのように下着に装着するものもドラッグストアなどに販売されています。
よもぎを含めた5種類の漢方のスチームドームに入り、蒸気で蒸し、足元から身体全体で蒸気を受けるものです。私も体験しましたが小籠包になった気分でした。よもぎ蒸しは下半身の性器だけですが、漢方スチームドームは身体全体を蒸すというもので、頑固な冷え性には最適です。
上記のものをリフレクソロジー、うちもも踏みなどと合わせるとより効果的です。踵には女性生殖器のツボが集まっています。うちももには三陰交につながる、肝経、腎経、脾経 という経絡が集まっています。
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