フィンランド/ヘルシンキ基本情報

ヘルシンキ市内の移動・交通手段(3ページ目)

フィンランド観光の拠点となるヘルシンキでは、実はセントラルからのんびり歩いてでもたどり着ける観光スポットが大半。もちろん、さらにトラム・地下鉄・バスなどの交通機関が活用できると行動範囲もぐっと広がり、効率的に観光を楽しめます。異国では不安がつきまといやすい各種交通網を安心して利用できるよう、乗り物ごとの利点やルール、また乗れば乗るほどお得な首都圏交通の共通カードの使用法についても紹介します。

こばやし あやな

執筆者:こばやし あやな

フィンランドガイド


乗り放題チケットは、何度も乗るほどお得で便利なアイテム

乗り放題チケット

1~7日間ごとの乗り放題チケットは、簡単に元が取れて、しかもチケットを何度も買い直す手間がはぶけるのでとっても便利でオトク

もし1日にわたって平均4、5回以上何らかの交通機関を利用することを考えているなら、一回券のようにいちいち買い直す必要のない、乗り放題チケット(Vuorokausilippu:ヴオロカウシリップ)を買ってしまうほうが断然お得で便利!

この乗り放題チケットは連続利用日数ごとに全7種類。つまり、1日(24時間)から、2日、3日……最大7日間(168時間)利用し続けられるチケットがあり、例えばヘルシンキ市内移動限定のチケットの場合、それぞれ9ユーロ、13.5ユーロ……最大36ユーロ(※2017年5月現在、7~16歳は半額)と、長期利用チケットほど割安になります。

料金は変わらないけれど、購入先によって2タイプ存在

Rキオスキ

カードタイプのチケットが買えるアール・キオスキは、Rのロゴに黄色×青色のロゴカラーが目印

上の写真にあるように、乗り放題チケットは2タイプ存在します。一回券と見た目の変わらないレシートタイプの券(写真左)は、主要停留所や地下鉄駅の青い自動券売機で買えるチケット。黄緑色のカードタイプの券(写真右)は、中央駅構内をはじめ市内のあちこちに点在する「R-kioski(アール・キオスキ)」というコンビニエンスストアや、ツーリストインフォなどで買えるチケットで、レジで「◯days ticket, please」と頼めば販売してもらえます。もし1回でもヘルシンキ市外への移動を予定しているなら、そのときに市内専用券は適用外なので、ヘルシンキ市外移動用の乗り放題チケットまたは一回券を買わなくてはいけません。

読み取り機

カードタイプのチケットは、一番初めの開始時に読み取り機の中央に押し当てて、有効期限をインプットさせる

どちらもその料金や利用範囲は同じですが、使い始め方に若干の差が。レシートタイプの券は一回券と同じく、購入時点から計算した有効期限が既に印字されています(1日券の場合、購入時点から24時間後まで有効)。それに対してカードチケットは、キオスキでの購入時点では有効期限が設定されていません。つまり、初めに利用する際に自身で使用開始時点を決めることができるのです。

地下鉄の改札手前や、トラムなどの車内には、写真のような読み取り機が設置されています。周りの数字ボタンは気にせずグリーンの十字部分の中央にぐっとカードを押し当てましょう。カードにはICが内蔵されているので、認識されたらピッと音が鳴り、上の画面に有効期限が表示されるようになります。

新読取機

近年導入が進んでいる新しいタイプの読み取り機

また2016年以降、右の写真のように新しいタイプの読み取り機も普及してきています。画面上の番号表示は、市民が持つプリペイドカード対応のシステムなので無視。乗り放題券(カード型)を使い始めるときに、下のカードをかざすイラストのところにカードを押し当てれば、利用期限のカウントが始まります。

このように最初の乗車時に打刻作業に成功していれば、2回目以降の乗車時には、特にカードをかざす必要がありません(読み取り機にかざすとその都度、有効期限を確認することはできます)。たとえ券を所持していても、初回にこの打刻作業を怠っていると検査員に不正乗車と見なされてしまうのでくれぐれも忘れずに。

※乗り放題チケットに関するより詳しい情報は、HSL公式サイト(英語版)を参照ください。

次ページでは、トラムの乗り方やルールについて詳しくご紹介!
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