ドイツ/ドイツの観光・世界遺産

ドイツの温泉・サウナの入り方!日本と違うマナーとは

ドイツは日本と並ぶ温泉大国。全国各地に温泉が湧き出ていて観光客が気軽に楽しめる温泉施設も充実しています。日本とはちょっと違うドイツの温泉文化やマナー、持ち物リストまで、ドイツの温泉を楽しむ情報をご紹介します。

坪井 由美子

執筆者:坪井 由美子

ドイツガイド

ドイツは日本と並ぶ温泉天国だった!

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ドイツには裸で入れる温泉もある。写真はバーデン・バーデンのフリードリヒスバード (C)Baden-Baden Kur&Tourismus GmbH

ドイツは日本と並ぶ温泉大国。ドイツには全国各地にBad ○○ という地名がありますが、Badとはドイツ語で入浴や温泉場を意味します。ボン郊外のバート・ノイエンアール(Bad Neuenahr)やフランクフルトの隣街ヴィースバーデン(Wiesbaden)、クナイプの故郷として知られるバート・ヴェーリスホーフェン(Bad Wörishofen)、アルペンザルツの故郷として知られるバート・ライヒェンハル(Bad Reichenhall)など、名前にバートが付く街は温泉の湧く街というわけです。
 
バート・ライヒェンハル

塩の温泉リゾート、バート・ライヒェンハルではクアパークの噴水もアルプス塩泉。

なかでも南ドイツの黒い森の近くに位置するバーデン・バーデン(Baden-Baden)は「温泉・温泉」という名前からもわかるように世界的に有名な温泉保養地。巨大なクア施設「カラカラ・テルメ」や伝統的ローマ浴場「フリードリヒスバード」など、観光客でも気軽に楽しめる温泉施設が充実しています。

詳細記事はこちら
>>>バーデン・バーデン/ドイツの温泉
>>>ドイツで極上の温泉とグルメ体験!ヴィースバーデン
>>>クナイプの温泉保養地、バート・ヴェーリスホーフェン
>>>塩の温泉リゾート、バート・ライヒェンハル/ドイツ
 
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家族で楽しめるレジャー施設のような温泉もあり(C)THERME Bad Woerishofen GmbH

海外の温泉は宗教的な背景もあり水着着用というのが一般的ですが、ドイツには裸で入れる温泉もあります。温泉は裸で入るのが常識の日本人にとって、これは嬉しいポイントですよね。また、ドイツの温泉施設には男女混浴サウナなど日本の温泉のイメージを覆すような独特のシステムも存在します。

ここでは初心者でも楽しめるよう、日本とはちょっと違うドイツの温泉文化やマナー、持ち物リストなどをご紹介。ドイツの極上温泉をぜひ体験してみてください。
 

温泉とサウナが融合したクア施設

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大規模な施設は屋外のプールも広々として夏場は日光浴も気持ちいい。写真は「カラカラ・テルメ」(C)CARASANA

ドイツの温泉施設は、水着着用のバーデゾーンと水着不可のサウナゾーンに分かれていることがほとんどですが、バーデン・バーデンのフリードリヒスバードのように全館裸で入れる温泉もありますし、曜日や時間によって裸入浴になる施設も増えているようです。

バーデゾーンには屋内外のプールやジャグジー、ウォータースライダーなどがあり、友達や家族と一緒にレジャー感覚で楽しむことができます。ただしドイツの温泉は水温が低めに設定されていて日本人にとってはかなりぬるめ。熱いお湯に浸かって体を温める「日本の温泉」とは違い、温水プールのような感覚です。
 
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ドイツのサウナはとにかく種類が豊富 (C)THERME Bad Woerishofen GmbH

体を温めるためにはなんといってもサウナが一番。ドイツのサウナ施設はすばらしく充実しています。様々な温度に設定されたドライサウナにミストサウナ、アロマやハーブのサウナにトルコ風のハマム(蒸気風呂)、なかには屋外の山小屋風サウナや露天風呂まで揃う施設も。ソラリウムやベッドが並ぶリラックススペースも居心地良く、仮眠したり本を読んだりしてのんびり過ごすことができます。マッサージやエステが完備された施設も多数。レストランやカフェも併設されているので丸一日楽しめます。

このほかドイツの保養地には、医療的な治療を目的としたメディカル施術が受けられる長期滞在型のウェルネス施設やホテルも多数。ドイツ北部のバルト海沿岸や世界遺産にも登録されているワッデン海のリゾートではタラソテラピー体験もできます。
 

サウナは男女混浴が基本

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ドイツのサウナ施設はとっても充実。男女混浴をクリアすればすばらしいサウナ体験が待っています! (C)CARASANA

ドイツのサウナは男女混浴が基本。サウナ室の中は男も女も年齢も関係なく、みんながみんな真っ裸なのです。これが日本人にはハードルが高いようで、サウナではあまり日本人を見かけません。かくいうガイドも最初の頃は絶対の絶対にムリ!と思っていましたが、ある極寒の冬に意を決してトライしてみたところ、あまりの素晴らしさに感動し温泉の概念がガラリと変わりました。そもそも誰も裸を意識しないのでセクシャルな雰囲気は全くなく、むしろこちらのほうが自然で健康的な感じさえしてきます。温泉&サウナ好きならドイツのサウナを一度は体験してみることをおすすめします!

とはいえやはり難しいですよね。サウナ体験はしてみたいけれど混浴はどうしてもムリ! という人が大半だと思います。最近は曜日によって女性専用日を設けている温泉施設も多数あるのでチェックしてみてくださいね。
 

アウフグースのすすめ

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アウフグースはぜひ体験してみて!(C) THERME Bad Woerishofen GmbH

ドイツのサウナでは、スタッフがストーブに水をかけて蒸気を発生させ、タオルを振り回してゲストに熱風を送ってくれる「アウフグース(Aufguss)」というサービスがあります。日本では「ドイツ式ロウリュ」とも呼ばれているとか。各種アロマウォーターをストーブにかけるというのが基本ですが、なかには塩やはちみつを肌に塗ったり終了後にハーブティーを飲んだりと趣向を凝らしたアウフグースを用意している施設も。大量発汗で心身ともにリフレッシュできるうえエンターテイメント性も高いアウフグースは、一度体験すると病みつきになること間違いなし。だいたい1~2時間ごとに行われるので、施設でプログラムをチェックしてみてくださいね。

次のページでは、ドイツの温泉マナーや持ち物をご紹介します。
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