気候変動の影響?「標準的」が見定めにくいフィンランドの四季
湖も植物も凍てつく、マイナス20度を切った冬の日の雪景色は、寒さも忘れて見つめ続けていたくなるほど清らかで美しい
木々が芽吹き始め、春の訪れを感じられるのは、中南部で例年5月半ばくらいから
まず言及しておきたいのは、近年のフィンランドは現地人が驚き顔をしかめるほど、年ごとに平均気温や降雨・降雪量が変動しており、「これが典型的なヘルシンキの12月」などといった標準気候を失いつつあるということです。必ずしも年々温暖化している、という一方向への変化ではないようですが、とにかく毎年まったく違う夏や冬がやってくるのです。
フィンランド人ももちろん、毎年ホワイトクリスマスを心待ちにしているのだけど……
つまり、昨年の同じ時期がこのような気候だったらしいから、という情報のみで今年の気候をも決めてかかるのは危険です。現地で発表されている天気予報を、直前までまめにチェックし、リアルな状況を十分に把握した上で、観光計画や衣類の準備に臨みましょう。
<INDEX>
- フィンランドの気象情報サイト
- 春(3・4・5月)の気候・服装チェック
- 夏(6・7・8月)の気候・服装チェック
- 秋(9・10・11月)の気候・服装チェック
- 冬(12・1・2月)の気候・服装チェック
- 防「暗」対策も忘れずに!
こまめにチェックしたい、フィンランドの気象情報サイト
フィンランド国内で活用されている2大気象情報サイトが、以下の2つ。■Foreca Finland(フォレカ・フィンランド/日本語対応)
■Ilmatieteen laitos(フィンランド気象研究所/英語対応)
両者とも、はじめに目的地の地名を入力すれば、わかりやすいアイコンとグラフでもって時間帯別の週間天気予報や予報気温を示してくれます。
同じ気温でも、場所や湿度、風の強さによって体感温度は驚くほど変わる
ちなみに、両サイトで発表されているのはそれぞれ別機関の観測データに基づく予報なので、両者の予報結果は必ずしも一致しておらず、どちらのほうが正当率が高いかも一概に言及することはできません。常に両方のサイトをチェックしておくのが無難かもしれませんね。さらに、フィンランドの天気予報結果は、前日や当日にさえもコロコロと最新情報に大幅に修正されていくので、週間予報だけを鵜呑みにするのは禁物。直前であってもこまめに予報を見なおして、常に最新情報を知ることが大切です。
なお、フィンランド気候状況に関する詳細データや年ごとの変化を追ったデータを概観したいという方は、フィンランド気象研究所がウェブに掲載している気象観測情報ページ(英語)を一読しておくとよいでしょう。
心配しすぎて荷物を増やすより、思い切って現地で調達するのも楽しい!
繁華街に行けば、季節ものの衣類は簡単に手に入る
もし万が一持っていった衣類で対応できなくても、現地のお店で調達すれば良いだけのこと。もちろん現地に行けば、その風土や気候にあった商品が並んでいるわけですから、あまり過度に心配せずないものは現地調達、くらいの心意気で挑めばよいのではないでしょうか。
※次ページでは、フィンランドの春の気候と服装について解説!