旅行計画前に知っておきたい、フィンランドの祝日事情
毎年6月下旬に訪れるフィンランド年間行事のハイライト、夏至祭。前夜にコッコと呼ばれる大焚き火を囲んで、白夜の季節を惜しむように明け方まで騒ぐ
フィンランドにも、日本ほど祝日の数自体は多くないものの、キリスト教関連の祭日を始め、国を挙げてお祝いされる重要な行事や、国民が一斉に里帰りしてしまうお盆のような祝日休暇がもちろんあります。代表的なものとしては、5月1日のヴァップ(メーデー)や、6月下旬の夏至祭、12月6日の独立記念日、そしてもちろんクリスマス休暇など。
こうした行事のなかには、旅行者が飛び入りで雰囲気を楽しめるものもあれば、街のあらゆるお店や施設が閉店し(時間帯によっては主要交通網さえストップしてしまうことも)、そうとは知らず街に繰り出した観光者が悲惨な思いをすることも……。
クリスマスシーズンは、控えめなイルミネーションが街を穏やかに輝かせる
現地でそのような祝日イベントにバッティングして途方に暮れることのないよう、旅行前には、滞在日前後のイベントカレンダーをチェックしておくことを強くおすすめします。いっぽう、観光者も気軽に混じって雰囲気を分かち合えるような、外向きのイベント行事やその楽しみ方も併せて紹介しますので、ぜひ旅行計画にお役立てください!
国旗の掲揚日は、祝日とは限らない
澄んだ青空に気持よく映える、青と白のフィンランド国旗
始めに予備知識として知っておいてほしいのは、フィンランドでは街中に国旗が掲揚される日がいつも祝日とは限らない、ということ。国旗掲揚が義務付けられている日は、祝祭日以外にも実はたくさんあり、例えば作曲家シベリウスなど国民的文化人の誕生日や、戦争功労者の日、また各選挙の投票日や大統領就任の日など。これらの指定日には、平日であっても街中に青十字国旗がはためきますが、お店は通常営業していますのでご心配なく。
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