こんなお店があると嬉しい！ Ye Olde Haunt(3ページ目)

素直に「カッコいい！」と唸ってしまう靴！

Ye Olde Hauntはセレクトショップなので、取り扱う靴も特に制約は設けていないのですが、やはり中心となるのは田嶋さんがデザインするCRYDDとなります。このブランド、基本的には伝統的なスタイルを追求しているものの、素材だとか色使いのどこかしらにその時代時代のカッコ良さを何気なく採り込んでいて、履く人を自然にファッション最前線へと導いてくれる注目すべき存在。日本はもとよりヨーロッパでの評価が年々高まっていて、フランスの靴メーカー・HESCHUNGにデザイン提供をするなど活動の場が広まっています。

例えば上の写真の靴、一見ただの白スエードの内羽根式プレーントウに見えがちですが、アッパーにうっすらと薄黄色の模様が見えますよね。実はこれ、白スエードの上にヒョウ柄の畜光塗料をシルクスクリーンで印刷したもの。昼間に蓄えた光を利用して夜間に文字盤全体を光らせる腕時計と同様に、夜にのみヒョウ柄が緑白く浮き出る何ともユニークな一足なのです。こういう何気ないユーモアは間違いなくヨーロッパの人に受ける！ 実際にどう光るのかは、是非とも夕方以降にお店を訪れてチェックされてみて下さい。

究極にカッコいい靴の代表例であるホースライディングブーツも、CRYDDの手に掛かるといっそう都会的な印象に仕上がります。シャフト(筒)の傾斜などは街での使用に配慮しているものの、製作そのものは我が国でも数少ない乗馬ブーツ専門の職人に依頼した本格的なもので、底付けも出し縫いにのみミシンを用いたハンドソーンウェルテッド九分仕立てを採用。そのせいか、表情の立体感には唸らせるものがあります。トウシェイプは流行に全く左右されない普遍的なものであると共に、受注生産なので革の色が数色の中から選べる点も嬉しい点です。


田嶋さんご夫妻と川島さんの性格もあってか、商品構成も接客も、押しつけがましいところがなくいたって自然体。靴のリペアを取り扱うところは、ともすればマニアックなこだわり系かスピード重視のところばかりが目立つ中、日頃見失いがちなゆったりした心を取り戻させてくれるこのお店は、結構貴重な存在かも知れません。商品そのものはレディスが多めなので、まずは代々木上原近辺を奥様や彼女と散策する際に、ふらっと立ち寄ってみるのがお勧め。ズバリ、嵌ると店名の通り「馴染みの場所」になること確実です！


【店舗案内】
Ye Olde Haunt（イェ　オールド　ハウント）
Tel： 03-6407-8012
営業時間： 11:00～20:00　火曜定休
住所： 〒151-0062　東京都渋谷区元代々木町22-8-102
地図： Yahoo!地図情報
HP： Ye Olde Haunt