語彙力と考える力は家庭で育める

小学校低学年までは学校の授業についていけても、高学年から学習が遅れる児童が多いのですが、その原因は二つ挙げられます。

一つ目は、語彙力の不足。語彙力が不足していると、授業で聞く言葉の意味をイメージできないため、授業の内容を理解できなくなるのです。

二つ目は、考える力の不足。小学校高学年になると、文章題など考える問題が増えてきます。考える力や経験が不足していると、難問を目の当たりにすると、解こうという気持ちが萎えてしまうのです。

コミュニケーションの土台となる語彙力や考える力は、親子の会話のやりとりを通じて、子ども自身が考えて判断する経験を通して豊かになります。所得や教育投資額に関係なく、お子さんとの楽しい経験の共有を大切にする家庭では語彙力が高くなる傾向があります。また、お子さんが考える時間を大切にしている家庭では考える力が育まれます。

好奇心はすべての学びの基礎

子どもにとって、知ることによって世界が広がるということは、非常に楽しい経験です。その楽しさを発展させることも教育なのです。本来、子どもは好奇心旺盛ですが、周りの大人が邪魔をすることで子どもが臆病になり、積極的に動くことをやめてしまいます。しかし、好奇心はすべての学びの基礎。基礎だから見えないし、形にはなりません。けれども、その好奇心は中学1年くらいまでにしか育ちません。好奇心は毎日の生活の中で養われるものであり、小さい頃から家庭の中で育まれるものなのです。

難関中学に合格しご家庭では、「昆虫への関心が強かったので、自然教室に参加させた」「電車や恐竜に興味があったので、博物館や発掘現場に連れていった」など、知的好奇心を刺激する取り組みをされておられました。一見、「遊び」と思うようになることでも、子どもに刺激を与えるのです。このように、親の関わり方によって子どもを伸ばすことができます。

習い事やスポーツも有効

しかし、家庭だけで教育をするのは不安と思われるのであれば、幼児教室や習い事を利用しましょう。文部科学省の「子どもの学校外での学習活動に関する実態調査」によると、約7割の小学生が習い事をしています。

幼少期に習い事やスポーツなどに取り組むことは、人間形成上大切ですし、知的好奇心の刺激も期待できます。一方で、幼児教室については注意が必要です。幼児教室の中には、専門知識を持たない先生や、自分の子どもが有名学校に合格したというだけで、幼児教室を開校する人さえいます。

幼児教育の場合には、テストなどでの学習効果の測定が困難なため、信頼できる幼児教室を選ぶことが大切です。

前述しましたように、幼児教育の効果は、幼児の時点の習得能力ではなく、将来(小学生以降)にどれだけ好影響があるかによって判断すべきです。

将来に活躍できる総合力を育てるための幼少期のポイントは、自然体験などの遊びを通じて知的好奇心を刺激し(「よく遊び」)、勉強する習慣づけをする(「よく学ぶ」)ことです。

本テーマ『子供の教育』サイトでは、「よく遊び」「よく学ぶ」と、これらを支える「生活習慣」について、幼少期で取り組んでいただきたいことをこれから紹介していきます。


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