主な金融機関の全期間固定(30年返済)
主な金融機関の全期間固定、または30年固定の金利、および総支払額を比較してみましょう。<主な金融機関の30年間固定金利> ※2012年11月5日時点
先月から大きな変化は見られませんでしたが、三菱UFJ信託銀行が大幅に適用金利を引き下げるなど、先月に引き続き長期の固定金利を引き下げる動きが見られました。今月も三井住友信託銀行で最大引下げで1.9%(最大引下げの金利)、住信SBIネット銀行で2.04%と、非常に低い水準になっています。
住宅ローンの比較をする場合、金利以外にも注目してほしいのが保証料や事務手数料です。特に、保証料は返済年数が長いほど、借入金額が大きいほど高くなり、その金額も大きなものになります。保証料や事務手数料も考慮した総支払額での比較も、住宅ローン選びの参考となります。
フラット35の総支払額比較
超長期の固定金利を希望する場合には、住宅金融支援機構と民間金融機関がタイアップして提供している「フラット35」も選択肢のひとつとなります。返済期間21年以上の「フラット35」の最低金利は、1.85%で先月よりも0.03%低くなりました。返済期間20年以下の最低金利は1.57%で、こちらも先月よりも0.03%下がりました。「フラット35」も、各商品によって融資手数料が異なっています。手数料を含めた総支払額をチェックするようにしましょう。
<主なモーゲージバンクのフラット35(返済期間21年以上> ※2012年11月5日時点
<主なモーゲージバンクのフラット35(返済期間20年以下)> ※2012年11月5日時点
なお、フラット35Sの場合には上記金利からさらに優遇を受けることができます。フラット35の金利Aプランが利用できる物件であれば、当初10年間0.3%低い金利で、金利Bプランが利用できる物件は、当初5年間0.3%低い金利で借入れができます。フラット35は団体信用生命の特約料は別払いになりますが、それを含めても民間の10年固定の水準で借入れができることになり、将来の金利も決まっている安心感もあります。なお、フラット35Sエコは2012年10月末で申込は終了しました。
【参考記事】フラット35Sはどうお得なの?
表面上の金利では、フラット35の金利は低くなっていても、フラット35は団体信用生命保険の特約料が別払い、民間金融機関固有の長期固定の多くは保険料込みの金利である点が違うところに注意が必要です。両者を比較する際には、団体信用生命保険の特約料も含めて比較してください。特約料は住宅金融支援機構の「特約料支払額シミュレーション」で試算することができます。
http://www.jhf.go.jp/simulation_danshin/index.html
【参考記事】今月の住宅ローン金利(2012年10月)