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あらゆる災害に強いマンション(2)斜面崩壊・木密(2ページ目)

災害に強いマンション。前回の「あらゆる災害に強いマンション(1)」では、洪水対策、液状化対策についてまとめた。第2弾は、斜面崩壊、木密地域についてその対策を考えてみる。

坂根 康裕

執筆者:坂根 康裕

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木密地域対策

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関東大震災では、地震の揺れによる建物崩壊もさることながら、火災による被害も甚大であったことから、都心部における古い木造住宅が密に集まった地域はひとつの弱点であるとしている。そこで東京都では、「木密地域不燃化10年プロジェクト」を設定し、28の指定された地区における不燃化を推進。

ただし、この木密(木造住宅密集)地域は、液状化予測図や急傾斜地危険区域などとは異なり、幾種類かの概念マップが存在する。まず、現況をあらわす「木密地域」。これが一般的な考え方に基づいて町丁目単位で区切られたもの。つぎに、「木密整備地域」。現況とは多少異なり、道路を境界として、整備推進のために仕切ったゾーンとなる。そして「先行地域」。これが、前述したプロジェクトで先行することが決定した地域である。各区からの提案に基づいて都が補助を行い、不燃化をバックアップする流れだ。

マンション自体は鉄筋コンクリートで造られ、周囲に木造住宅が集まっているからといって、ただちに延焼の危険性を問うものではないかもしれない。が、これらの地区のなかには、道路の幅員が十分でないところもあるようだ。消防活動に支障をきたす恐れがある地域では注意を要する。立地選びの際にはリスクとなるかどうかを冷静に見定めたい。
◆木密地域不燃化プロジェクトにおける取り組み
(東京都)

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